スポンサーリンク

【名所めぐり】珍布峠(めずらしとうげ)-神々が出会った古代の国境 (三重県松坂市)

三重県松阪市飯高町(いいたかちょう)。大和(奈良)と伊勢を結ぶ旧和歌山街道沿いに、思わず息をのむような絶壁に挟まれた、神秘的な峠が存在します。

その名は、珍布峠(めずらしとうげ)

一見すると、自然が作り出した荒々しい奇勝のようですが、実はここは日本神話において非常に重要な意味を持つ、歴史ロマンあふれる聖地です。今回は、水屋神社からもほど近いこの「珍布峠」の歩き方と、その奥深い歴史について詳しく解説します。

1. 珍布峠(めずらしとうげ)とは?

珍布峠は、櫛田川(くしだがわ)の急流が削り取った断崖絶壁の間を縫うように通る古道です。

「珍布(めずらし)」という独特な名前は、日本神話の最高神・天照大御神(あまてらすおおみかみ)に由来しています。

名前の由来と神話

その昔、天照大御神がこの地を巡行されていた際、この峠で同じく神話に登場する神、**天児屋根命(あめのこやねのみこと)とバッタリ出会われました。 その時、天照大御神が「おお、めずらしき地で出会うたことよ」**と大変喜ばれたことから、「めずらし峠」と呼ばれるようになったと伝えられています。

近くにある水屋神社の「国分け伝説」ともリンクする、まさに大和と伊勢の神々が行き交った「境界の地」なのです。

2. 最大の見どころ:「岩通し」の圧倒的な景観

珍布峠の象徴であり、最大のハイライトが「岩通し(いわとおし)」と呼ばれるスポットです。

巨大な一枚岩の山を、人間の手によってV字型にくり抜いて道を通した場所で、道の両側には削り取られた荒々しい岩肌が垂直にそびえ立っています。

昼間でもどこか薄暗く、岩の隙間から差し込む木漏れ日と、すぐ下を流れる櫛田川の激しい水音が相まって、まるで異世界へ迷い込んだかのような、圧倒的な緊迫感と神聖さに包まれます。

かつて和歌山街道を行き交った旅人や、お伊勢参りの旅人たちも、この険しい岩の門をくぐりながら旅の安全を祈ったと言われています。

3. 歴史を紐解く:旧和歌山街道と「礫石」

珍布峠の周辺は、歴史の遺構が非常に綺麗に保存されているウォーキングコース(珍布峠ウォーキングコース)としても整備されています。歩く際には、ぜひ以下のポイントにも注目してみてください。

■ 礫石(つぶていし)

珍布峠のすぐ下を流れる櫛田川の清流の中に、ぽつんと佇む巨大な岩があります。これが「礫石」です。

神話では、天照大御神と天児屋根命が「ここを国境にしよう」と決め、天照大御神が目印として山の上から投げ飛ばした石が、そのまま川の中に突き刺さったものだとされています。川の激流に晒されながらも、今なお堂々と鎮座する姿は必見です。

■ 旧和歌山街道の面影

峠へ続く道は、江戸時代に紀州藩の殿様が参勤交代で通った「紀州街道(和歌山街道)」そのものです。ところどころに当時の石畳や、旅人の喉を潤した湧き水などが残されており、一歩歩くごとに歴史の重みを感じることができます。

4. 散策・ウォーキングのアアドバイス

珍布峠は「道の駅 飯高駅」からスタートするウォーキングコースの一部になっています。

項目内容
スタート地点**「道の駅 飯高駅」**に車を停め、そこから徒歩で向かうのがベスト(珍布峠まで片道約15〜20分)。
服装・靴コース自体は比較的整備されていますが、未舗装の山道や坂道もあるため、歩きやすいスニーカーが必須です。
おすすめルート道の駅 飯高駅 ⇒ 水屋神社(参拝・波動水をいただく) ⇒ 珍布峠(岩通し) ⇒ 礫石を眺めるコースが王道です(所要約1時間〜1.5時間)。

5. 散策の後は「飯高温泉」でリフレッシュ

珍布峠のウォーキングを楽しんだ後は、スタート地点である「道の駅 飯高駅」へ戻りましょう。

ここは三重県内で唯一、日帰り温泉施設(香肌峡温泉 いいたかの湯)を併設している珍しい道の駅です。櫛田川の清流を望む露天風呂で、峠を歩いて心地よく疲れた体をじっくりと癒やすことができます。

おわりに

神話の時代から、人と神々が交差してきた珍布峠。

巨岩が迫る「岩通し」に身を置くと、現代の喧騒から切り離され、自然と歴史が持つ力強いエネルギーに圧倒されます。

水屋神社の清らかな「波動水」で喉を潤し、神々が出会った「珍布峠」を歩く。

そんな、日常を忘れる歴史ロマンの旅へ、ぜひ出かけてみませんか?

コメント

タイトルとURLをコピーしました