【神社めぐり】綿神社(名古屋市北区)

 産業の神を祀る、地域密着の静かな古社
 弥生時代にはすでにあったとされており、平安時代初期に作成された延喜式には格式の高い神社としての記録があります。
 誉田別尊(ホンダワケノミコト)、玉依比売命(タマヨリヒメノミコト)、神功皇后(ジングウコウゴウ)を祀っており、玉依姫が海の神綿津見神(ワダツミノカミ)の娘であることが由来し、明治時代に綿神社と改称し今の綿神社となったそうです。
 また織田信長公の家臣である平手政秀が、信長公の奇行について平癒を祈ったことでも有名な神社です。

 神社入口には綿神社の成り立ちについても記載がありました。
 下の写真がその内容です。
 弥生期前期に九州から移ってきて稲作を広めたとあります。
 個人的には歴史も古くもっと注目されるべき神社ではないかと思いました。

 名古屋市北区の志賀町とはすなわち九州の福岡にあった志賀島の志賀と訪問して初めて知り驚きました。
 志賀島ってあの漢委奴国王でゆうめいな金印が発見された場所であってますよね?
 まさかこんな名古屋のど真ん中にある神社が九州とつながるとは思っていませんでした。


■神社概要

項目内容
神社名綿神社(わたじんじゃ)
所在地愛知県名古屋市北区元志賀町2丁目53番地1
創建不詳(弥生時代)
主祭神玉依比売命(たまよりひめ)
応神天皇(おうじんてんのう)
神功皇后(じんぐうこうごう)
社格等郷社、六等級、式内社
ご利益五穀豊穣、無病息災、厄除け、開運
御朱印なし(または情報がある場合は記載)
駐車場駐車場は見当たらなかったため、近所のコインパを利用することになると思います。
アクセス名鉄瀬戸線「清水駅」または地下鉄名城線「志賀本通駅」より徒歩約15分、市バス「若鶴町」すぐ

■ご祭神一覧表

社殿種別神社名(社名)ご祭神ご利益・役割
本殿綿神社玉依姫命(玉依姫命)五穀豊穣
摂社瑞玉稲荷社瑞玉稲荷大明神五穀豊穣・商売繁盛・農業守護
末社四十八祖社尾張祖神
末社龍神社龍神金運上昇、開運、商売繁盛、縁結び、家内安全、勝負運、健康長寿
末社御嶽神社国常立尊(くにとこたちのみこと)、大己貴命(おおなむちのみこと)少彦名命(すくなひこのみこと)知恵・才能を授ける、長寿を護る、病難を癒す、まじないを司る

※ 摂社・末社は境内に石祠として並んでいる場合があります。詳細は現地の案内板も確認してください。


■境内の見どころ

  • 小ぶりながら手入れの行き届いた拝殿
  • 神明造を感じさせるシンプルな社殿
  • 狛犬の表情が古風で味わい深い
  • 境内の一角に祀られる末社群が荘厳

■綿神社の歴史と地域との関係

綿神社は、かつてこの地が綿花の栽培や繊維産業で栄えていた時代から地域を見守ってきた神社です。
「尾張の綿」と呼ばれる高品質な織物は全国でも名を知られ、職人たちがこの神社に技能向上と安全を祈願したといわれています。

現在でも、近隣住民から“わたじんさん”の名で親しまれ、静かな信仰が続いています。


■アクセス・地図

  • 【住所】:〒462-0042 愛知県名古屋市北区若鶴町
  • 【最寄駅】:名鉄瀬戸線「清水駅」、地下鉄名城線「志賀本通駅」
  • 【最寄バス停】:市バス「若鶴町」バス停
  • 【駐車場】:無料駐車スペースあり(数台分)

■まとめ|小さな神社に大きな歴史と信仰あり

綿神社は、派手さはないものの、地元に深く根ざした歴史と神々が宿る神社です。
特に仕事運・産業繁栄を願う方にはおすすめのスポット。神社めぐりの途中にぜひ立ち寄って、心を整えてみてください。

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