鳥取県三朝町にある三佛寺(さんぶつじ)投入堂は、日本屈指の“異様な”国宝です。
断崖絶壁の岩窟に「投げ入れられた」とされるその姿は、まさに奇跡としか言いようがありません。
“参拝するのに命がけ”とも言われるこの仏堂は、今も修験道の聖地として多くの信仰を集めています。
🔷 投入堂とは?|その名の由来と概要
- 「投入堂(なげいれどう)」とは、仏堂を岩の窟に“投げ入れたように見える”ことが名前の由来。
- 高さ約50mの断崖に、まるで浮かぶように建つ異形の堂宇。
- 建築様式は平安時代後期のもので、日本最古級の懸造(かけづくり)建築。
- 国宝指定(1952年)、その姿は“奇跡の建築”として世界に知られています。
🔷 三佛寺と修験道の関係
- 三佛寺は、**役行者(えんのぎょうじゃ)**が開山したと伝えられる修験道の道場。
- 修験道とは、山にこもり心身を鍛える日本独自の山岳信仰。
- 投入堂への登山道は、修行道そのものであり、登拝自体が“修行”として扱われます。
🔷 投入堂参拝は“登山”そのもの|登拝方法と注意点
投入堂にたどり着くには、整備された道など一切ありません。
鎖場、崖、岩場、木の根道などを進む、まさに“命懸け”の参拝です。
◆ 参拝の条件
項目 | 内容 |
---|---|
所要時間 | 往復約90分〜120分(体力次第) |
年齢制限 | 小学生以下は非推奨。高齢者や持病のある方も制限あり。 |
登拝許可 | 受付で履き物チェックあり(わらじ・トレッキングシューズ推奨) |
雨天時 | 安全面から中止になることもあります |
※スカートやサンダルは禁止。長袖・長ズボン・登山靴が望ましいです。
🔷 投入堂の伝説|どうやって建てたのか?
伝承によれば、開山した役行者が「法力で仏堂を空中から投げ入れた」とされています。
実際には建築技術者が断崖を登って建てたと考えられますが、その技術や方法は今も謎が多く、学術的にも未解明の部分が残ります。
まさに、“神仏の力で建てられた”と信じたくなる構造です。
🔷 参拝者が語るスピリチュアル体験
- 怖かったけど、頂上からの風景に涙が出た。
- 「煩悩が吹き飛ぶ」感覚を得た。
- 投入堂の姿を見た瞬間、全身に鳥肌が立った。
- 岩に手をつきながら無心になって登る感覚が、まるで禅修行。
実際に登った人たちの感想には、精神浄化や人生観が変わったという声も多数あります。
🔷 アクセスと基本情報
項目 | 内容 |
---|---|
住所 | 鳥取県東伯郡三朝町三徳1010 |
アクセス | JR倉吉駅から車で約30分/三朝温泉からタクシーで15分程度 |
拝観料 | 登拝料800円 |
拝観時間 | 8:00~15:00(季節によって変動あり) |
駐車場 | 三佛寺参拝者用駐車場あり(無料) |
🔷 まとめ|投入堂は“生きて体験する国宝”
三佛寺の投入堂は、ただの観光地ではありません。
あなたの心と体で“登って”“感じて”“祈る”場所です。
その絶景と、身体全体で体験する参拝の苦しみと達成感は、
まさに修験の真髄を今に伝える、日本が誇る文化財といえるでしょう。
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