【神様図鑑】天之菩卑能命（あめのほひのみこと）｜天照大神の御子であり地上神界への架け橋

+日本神話に登場する神の中で、特に天照大神（あまてらすおおみかみ）の御子として、地上世界と高天原をつなぐ重要な役割を果たした神がいます。

それが、**天之菩卑能命（あめのほひのみこと）**です。

本記事では、天之菩卑能命の由来や役割、ご神徳、そして神話における位置づけを詳しく解説します。

◆ 基本情報｜天之菩卑能命とは？

項目	内容
神名	天之菩卑能命（あめのほひのみこと）
別称	天菩比命（あまのほひのみこと）
系譜	父：天照大神、母：高木神の娘
子	大国主命（おおくにぬしのみこと）と縁の深い神々（諸説あり）
神格	天孫（高天原の神々の一員）、国津神との架け橋
ご神徳	国土経営、和合調和、縁結び、国家安泰

天之菩卑能命は、天照大神から葦原中国（あしはらのなかつくに＝日本の国土）へ遣わされた神の一柱です。

彼は地上の支配者である**大国主命（おおくにぬしのみこと）**に対して、天の支配を伝えたり説得したりする役目を負っていました。

しかし、大国主命は譲る気配がなく、話し合いは難航。
このため、後に別の神が派遣され、国譲りの交渉へとつながっていきます。

「菩卑能（ほひ）」という名前には、次のような意味が含まれると言われています。

このことから、神界と地上界の間で調整・仲介する役割の神としての性質が表れています。

天之菩卑能命は、地域や神社によっては以下のようなご神徳を持つ神として崇敬されています。

天之菩卑能命は、天照大神の御子として、
高天原と地上世界の神々の間をつなぐ“架け橋”的な存在でした。

日本神話のなかで、秩序と調和をもたらす縁の下の力持ち的な神として、現代も信仰されています。