【神社の格式】式内社とは?延喜式神名帳・国幣社などもやさしく解説!

神社を訪れると「式内社」や「延喜式内」などと書かれた看板を見かけることがあります。
でも、「式内社ってなに?」「他の神社とどう違うの?」と疑問に思った方も多いのではないでしょうか。

この記事では、「式内社」を中心に、神社の歴史的な格式や分類について、初心者にも分かりやすく解説します!


1. 式内社(しきないしゃ)とは?

「式内社」とは、平安時代に編纂された法令集『延喜式(えんぎしき)』に記載された神社のことを指します。

■ 延喜式とは?

  • 西暦927年に完成した、平安時代の国家のルールブック。
  • 全50巻あり、そのうち10巻が神社や神事に関する「神名帳(じんみょうちょう)」です。

この「神名帳」に掲載された**全国2861社(3132座)**の神社が「式内社」です。
いわば、国家公認の格式ある神社リストですね。


2. なぜ式内社は特別なの?

延喜式に記載された神社は、朝廷から公式に認められ、祭祀に関する費用も国から支給されていたと考えられています。
つまり当時は国家が重要視した神社という位置づけだったのです。

現代でいえば、「文化財登録」や「国宝級」のようなものでしょうか。


3. 式内社の分類

式内社には、さらに以下のような分類があります:

区分意味
名神大社(みょうじんたいしゃ)特に霊験あらたかな神社として選ばれた重要社
大社・小社祭祀の規模に応じた区分
式内社延喜式に掲載された神社
式外社(しきげしゃ)延喜式には載っていないが、古社として重要視される神社

4. 国幣社・官幣社との違い

神社の格式を語る上でよく出てくるのが「国幣社」「官幣社」などの明治以降の制度です。

区分制定時期意味
式内社平安時代(927年)延喜式に載っている神社
官幣社明治時代朝廷(国家)から幣帛を受ける神社(国家直轄)
国幣社明治時代国から幣帛を受ける神社(地方の重要社)

つまり、式内社=古代国家の公式社格、官幣社・国幣社=近代国家の公式社格という違いがあります。


5. 「式内社」かどうかはどうやって分かる?

以下のような表記が神社にあれば、式内社の可能性があります。

  • 「延喜式内社」
  • 「式内○○神社」
  • 「名神大社」
  • 「旧社格:村社・郷社・県社」など(明治期の社格)

また、境内に「式内社碑(しきないしゃひ)」が建っている場合も多いです。


6. 有名な式内社の例

熱田神宮(愛知県名古屋市)

  • 延喜式内・名神大社
  • 草薙剣を祀る、日本屈指の古社

伊勢神宮(三重県伊勢市)

  • 実は式内社ではないが、特別に格式の高い「神宮」
  • 明治以降の官幣大社の筆頭

建部神社(滋賀県大津市)

  • 日本武尊を祀る、名神大社の一つ

7. まとめ:式内社は“国に認められた格式ある古社”

用語意味時代
式内社『延喜式』に記された神社平安時代
名神大社式内社の中でも特に重要な神社平安時代
官幣社・国幣社国家の保護を受けた神社(明治政府)近代(明治~昭和)
式外社延喜式にはないが、由緒ある神社平安時代から存在

神社巡りをするときに「式内社」の札や碑を見かけたら、
「この神社は千年以上前から国家に認められた特別な存在だったんだ」
と感じてみてください。

歴史の重みがグッと深まりますよ。


おまけ:式内社を探すなら…

などを活用するのもおすすめです。


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