〜伊勢の神田・神域をさすらい続けた倭姫命を祀る社〜
伊勢神宮 内宮の別宮の中でも、比較的新しい時代に創建されたのが 「倭姫宮(やまとひめのみや)」 です。
天照大御神の御杖代として、全国を巡り歩き、やがて伊勢の地に天照大神の鎮座地を定めた「倭姫命」をお祀りしています。
伊勢神宮が伊勢にある理由
→その根源を創った存在
それが倭姫命です。
◆御祭神
- 倭姫命(やまとひめのみこと)
倭姫命は、天照大御神の御心を受け、その御杖代(みつえしろ)として御神霊を祀る適地を求め、日本各地を巡られました。
この巡行は「倭姫命巡行」と呼ばれ、『倭姫命世記』にもその旅が記されます。
最終的にたどり着いた地が、現在の伊勢内宮のある五十鈴川のほとりです。
◆由緒と背景
倭姫宮は大正12年(1923年)に創建された比較的新しい別宮。
「内宮が伊勢に鎮まるまでの物語、それを成し遂げた人物を顕彰する社」として建立されました。
ある意味、伊勢神宮という巨大な信仰体系の“創始者”“建設者”とも言える存在を祀る宮であり、
伊勢参拝の中で、神話の旅路の締めくくりを改めて感じることができる神社です。
◆ご利益
倭姫命はその人生そのものが「奉献」「使命遂行」の象徴。
そのため、ご利益として特に強いとされるのは
- 人生の使命に気づく
- やるべきことに向き合う意志
- 進むべき方向性が定まる
- 目標達成・道の開拓
- 人生を整える精神力・継続力
など、“自分の道を生きる”ための後押しです。
◆参拝ポイント・雰囲気
倭姫宮は、閑静な社叢に包まれて鎮座しており、広々と美しい杜の中でとても清々しい雰囲気です。
観光的な賑わいから一歩離れ、凛とした静けさが満ちており、心の芯が整うような時間が流れます。
内宮・外宮の参拝を終えた後
「伊勢にこの神宮がある理由の原点に触れる」締めくくりとして訪れる人も多い別宮です。
伊勢神宮を物語として俯瞰する旅。
その終着点として、倭姫宮はとても美しい余韻を残してくれる場所です。


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