千葉県館山市に鎮座する**安房神社(あわじんじゃ)**は、安房国一之宮として古くから崇敬を集めてきた格式高い神社です。
伊勢神宮の外宮を創建した天太玉命(あめのふとだまのみこと)を主祭神とし、「ものづくり」「産業」「芸能」「開運」の神として全国から参拝者が訪れます。
◾ 由緒・歴史
安房神社の創建は神武天皇の東征以前にさかのぼると伝えられています。
主祭神の天太玉命は、天照大御神に仕えた**忌部氏(いんべし)**の祖神で、天岩戸開きの際に儀式を司った神として知られています。
命はその後、房総の地に降臨し、開拓と産業の基礎を築いたと伝えられています。
この地は古くから「忌部の里」と呼ばれ、織物・製陶・農耕などの技術が発展した場所でもありました。
安房神社は、そうした日本のものづくりの源流を象徴する神社とも言えます。
◾ 御祭神
【上の宮】
- 天太玉命(あめのふとだまのみこと)
天照大御神の側近として神事を司り、国家祭祀・産業開発を導いた神。
開運・技芸上達・事業繁栄・就職成就などにご利益があるとされます。
【下の宮】
- 天比理刀咩命(あめのひりとめのみこと)
天太玉命の后神。安産・家庭円満・縁結びの神として信仰されています。
◾ ご利益
安房神社は「開運招福・事業繁栄・技芸向上」の御利益で知られ、
とくにアーティスト・職人・経営者など、創造的な仕事に携わる人々の参拝が多い神社です。
また、夫婦神を祀ることから、縁結び・家庭円満の祈願にもご利益があるといわれています。
◾ 境内の見どころ
● 鳥居と参道
南房総の豊かな自然に囲まれた参道は、凛とした清浄な空気に満ちています。
春には桜、秋には紅葉が美しく、四季折々の景観が楽しめます。
● 上の宮・下の宮
安房神社は二社構成。上の宮が主祭神・天太玉命を祀る本殿、下の宮がその后神を祀る摂社です。
山を背景に建てられた上の宮は特に荘厳で、古代祭祀の雰囲気を今に伝えています。
● ご神木「槙(まき)」
境内にそびえるご神木は、樹齢500年以上ともいわれる巨大な槙の木。
その根元からは力強い気が感じられると評判で、「パワースポット」として人気です。
◾ アクセス
- 所在地:千葉県館山市大神宮589
- 交通:
・JR内房線「館山駅」からバスで約25分
・館山自動車道「富浦IC」から車で約30分 - 駐車場:あり(無料)
◾ まとめ
安房神社は、忌部氏の祖神・天太玉命を祀る日本屈指の古社。
「ものづくり」「創造力」「人生の開運」に関わるエネルギーが満ちた場所です。
歴史と自然が調和した美しい境内を歩けば、
日常の雑念が消え、心がすっと整うのを感じるでしょう。
房総を訪れた際には、ぜひ立ち寄りたい関東屈指のパワースポットです。
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