【神社めぐり】弓弦羽神社 ― 八咫烏ゆかりの社、勝利を導く“道開き”の神

■ はじめに

兵庫県神戸市東灘区に鎮座する弓弦羽神社は、紀元前の創建と伝わる由緒ある古社です。
全国的には八咫烏(やたがらす)の神紋をもつ神社として知られ、
サッカー日本代表のシンボルにもなった“勝利・導きの象徴”として多くの参拝者が訪れます。

優しい雰囲気の境内と、格式あるご由緒が調和した、神戸を代表する癒しの神社です。


■ 1. 弓弦羽神社の基本情報

  • 所在地:兵庫県神戸市東灘区御影町弓場2-1-17
  • 御祭神
    • 伊弉冉尊(いざなみのみこと)
    • 事解男尊(ことさかのおのみこと)
    • 速玉男尊(はやたまのおのみこと)
  • 創建:神功皇后時代(『摂津名所図会』伝)
  • 神紋:八咫烏紋(やたがらすもん)

この八咫烏紋は、全国的にも珍しく、
“進むべき道を示す霊鳥”を象徴している点が特徴です。


■ 2. 弓弦羽神社の由緒・歴史

● 古くは熊野信仰の影響を受けた神社

弓弦羽神社は、熊野三山に祀られる「熊野権現」と同じ神々を祀っているため、
熊野信仰が広まった中世以降、
“熊野の神の分霊を祀る神社”として親しまれてきました。

  • **事解男尊(コトサカオ)速玉男尊(ハヤタマオ)**は
    “罪・穢れを祓う神”として特に重視されています。

● 八咫烏が神紋となった理由

弓弦羽神社の神紋「八咫烏(やたがらす)」は、
熊野の神使である霊鳥がそのまま採用されたものといわれています。

この神紋が有名になったのは、サッカー日本代表のエンブレムと結びついたことも大きく、
近年はスポーツ関係の参拝者も非常に多くなりました。


■ 3. ご利益 ― 「導き」「勝運」「開運」「厄除け」

弓弦羽神社は以下のご利益で知られます。

● ① 道開き・勝利の導き

八咫烏は「正しい道を示す神の使い」。
そのため
・進路祈願
・スポーツ必勝
・新しき道を切り開く願い

にご利益があるとされています。

● ② 厄除け・清め

事解男尊・速玉男尊は
“祓いの神”として古くから信仰され、
災厄除け・心身浄化を願って参拝されます。

● ③ 良縁・安産

伊弉冉尊(いざなみのみこと)は母性・生成の神であり、
女性の守護神としても崇敬されています。


■ 4. 境内の見どころ

弓弦羽神社は、神戸らしい落ち着いた雰囲気で、ゆっくり巡るのが楽しい神社です。


● 1. 鳥居と参道

住宅街に溶け込むように立つ朱色の鳥居。
参道は季節の花が彩り、静寂の中に凛とした空気が漂います。


● 2. 拝殿・本殿

簡素ながらも落ち着いた神明造。
熊野信仰らしい清浄感があり、
祓いの神々を祀る社らしい静けさを感じます。


● 3. 八咫烏の石像・絵馬

境内には八咫烏のモチーフが多数。
特に人気なのが
八咫烏の絵馬・お守りで、
サッカー選手やスポーツ関係者の奉納も多く見られます。


● 4. 弓弦羽の梅・桜

春は境内の梅や桜が美しく、地元の方の散策スポットとして親しまれています。
神社名の「弓弦羽」は、
弓の弦(つる)が響く音から転じた地名ともいわれ、風雅な雰囲気を感じます。


● 5. 羽生結弦選手との関わり

弓弦羽神社は、名前の響きがスケート選手 羽生結弦 と同じ「ゆづる」ということから、
全国のファンが参拝に訪れるスポットとなりました。

  • 応援絵馬
  • 勝利祈願
  • 大会前後の参拝

など、羽生選手を応援する多くの絵馬が並ぶことでも知られています。


■ 5. 年間行事

● 初詣

地元の参拝者で賑わうが、境内は落ち着いた雰囲気。

● 節分祭

厄除け祈願として人気の行事。

● 弓弦羽まつり

地域密着の祭礼で、屋台や奉納演芸が行われる。

● 七五三参り

家族連れが多く訪れる、温かな行事。


■ 6. アクセス

  • 最寄駅:阪急神戸線「御影駅」から徒歩約10分
  • JR:住吉駅から徒歩約15分
  • 駐車場:あり(ただし混雑時は駐車困難)

住宅街の中にあるため、徒歩アクセスが便利です。


■ 7. まとめ

弓弦羽神社は…

  • 八咫烏ゆかりの「道開き」「勝利」の神
  • 熊野信仰を受け継ぐ祓いの社
  • スポーツ祈願や厄除けに訪れる参拝者が多い
  • 羽生結弦選手のファンにも人気
  • 神戸らしい落ち着いた風景が魅力

という、歴史・信仰・魅力がバランスよく揃った神社です。

神戸観光の際には、心身を清め、未来を開く祈りを捧げに訪れてみてはいかがでしょうか。

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