兵庫県西宮市に鎮座する 西宮神社(にしのみやじんじゃ) は、全国に約3,500社以上ある“えびす神社”の総本社として知られています。
毎年1月10日の 開門神事「十日えびす」、そして「福男選び」で全国的に有名な神社でもあります。
本記事では、西宮神社の歴史・ご祭神・御利益・見どころまで、じっくりと紹介します。
◆ 西宮神社とは
- 所在地:兵庫県西宮市社家町1-17
- 通称:「西宮のえべっさん」「えびす宮総本社」
- ご祭神:
- 蛭子大神(ひるこのおおかみ) — 福の神・商売繁盛の神
- 天照大御神(あまてらすおおみかみ)
- 大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)
西宮神社は、福の神「えびす様(蛭子大神)」を祀る神社の中心的存在で、古代から海と商いに深く関わってきました。
◆ 歴史・由緒
● 大和朝廷時代にさかのぼる古社
創建ははっきりしないものの、**古代の港湾都市「西宮」**が栄えた頃から存在していたと伝わります。
瀬戸内海を行き交う人々にとって、西宮は交通の要衝。その地で海の神・商いの神として信仰されてきたのが蛭子大神です。
● 室町〜江戸時代、えびす信仰の中心地へ
「えべっさん」の愛称とともに、商売繁盛を願う民衆の信仰が全国に広まり、
西宮神社は えびす信仰の総本社 として確固たる地位を築きました。
● 明治以降も変わらぬ賑わい
特に 十日えびす は今も200万人以上が訪れる一大行事で、西宮の象徴的なお祭りとなっています。
◆ ご祭神とご利益
● 蛭子大神(ひるこのおおかみ)
イザナギ・イザナミの子である蛭子命は、海から流れ着いたという伝承が多く、
のちに “えびす様”=福の神 として篤く信仰されるようになりました。
ご利益
- 商売繁盛
- 金運上昇
- 航海安全
- 福徳円満
- 家運隆昌
関西地方を中心に「えべっさん」は親しみと福を招く存在とされています。
◆ 境内の見どころ
● ① 表大門(赤門)
「福男選び」のスタート地点であり、神社の象徴ともいえる朱塗りの大門。
国の重要文化財にも指定されています。
● ② 拝殿・本殿
落ち着いた色合いの拝殿と、奥に伸びる立派な本殿が印象的。
本殿は三連春日造で、伝統的で荘厳な雰囲気をまといます。
● ③ えびすさまの像
境内には金色のえびす像など、愛嬌ある表情の像が複数。
参拝の記念撮影に人気です。
● ④ 松林の参道
入口から社殿まで続く松並木の参道は、凛とした空気が漂う癒しの空間。
四季それぞれに美しい景観を楽しめます。
● ⑤ あらえびす神社
西宮神社の奥に鎮座する古社。荒御魂としての蛭子大神を祀り、より力強いご利益を求める参拝者が多く訪れます。
◆ 年間行事
● 十日えびす(1月10日前後)
「残り福」「宵えびす」「本えびす」の三日間で約200万人が訪れます。
- 福笹
- 吉兆(飾り)
- 商売繁盛祈願
そして有名な 開門神事 福男選び は、本殿参拝の一番乗りを競う恒例行事です。
● 夏越大祓
茅の輪くぐりで一年の穢れを祓う夏の神事。
◆ アクセス
- 最寄駅:阪神電車「西宮駅」南口より徒歩5分
- JR「さくら夙川駅」からも徒歩圏内
- 駐車場あり(正月期間などは閉鎖)
◆ まとめ
西宮神社は、
- 全国えびす神社の総本社
- 商売繁盛の強力なご利益
- 「十日えびす」「福男選び」で有名
- 歴史と賑わいが共存する神社
として、関西を代表する神社のひとつです。
商売繁盛の祈願はもちろん、歴史を感じる境内散策としても楽しめます。
兵庫県を訪れる際はぜひ参拝し、「えべっさん」の福を受け取ってみてください。


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