熱田神宮の広い境内には数多くの摂社・末社があります。その中でも西門のすぐそばに鎮座しているのが「下知我麻神社」です。
前回ご紹介した上知我麻神社と対をなす存在である**下知我麻神社(しもちかまじんじゃ)**は、安産・縁結びの神として信仰されてきました。
今回は、この下知我麻神社の御祭神や歴史、参拝のご利益について詳しくご紹介します。
下知我麻神社とは
下知我麻神社は、西門を入って右手に鎮座しています。「上知我麻神社」とは一対として祀られています。
下知我麻神社は古くから旅行安全の神様である真敷刀俾命が祀られています。真敷刀俾命は相殿神である宮簀媛命の母神様です。は境内を一度外に出ないといけませんので最初か最後に参拝したほうがいいかもしれません。
上知我麻神社が尾張氏の祖神を祀ることに対し、下知我麻神社は縁結び・安産に霊験あらたかな神を祀っているのが特徴です。そのため、古来より女性や夫婦にとって大切な信仰の場となってきました。
御祭神
- 乎止與命(おとよのみこと)の御子神
熱田神宮創建に深く関わった尾張氏の祖・乎止與命(おとよのみこと)の御子神が祀られていると伝えられます。
尾張氏の血筋は日本武尊の妃・宮簀媛命(みやずひめのみこと)にもつながり、熱田神宮と尾張氏の関係を象徴する社といえるでしょう。
ご利益
下知我麻神社は、特に女性や夫婦に関わるご利益があると伝えられています。
- 安産祈願
古くから妊婦が参拝し、安産を祈る社として信仰されてきました。 - 縁結び
男女の良縁や夫婦和合を願う参拝者が多く訪れます。 - 家庭円満
家族の絆を守る神として、家内安全を願う人々にも親しまれています。
下知我麻神社の見どころ
- 上知我麻神社と並び立つ社殿
下知我麻神社は参拝者を迎えるような佇まいです。上知我麻神社と両社を合わせて参拝すると、商売繁盛と安産・縁結び、両方のご利益をいただけるといわれています。 - 女性に人気の信仰スポット
現在でも安産祈願や縁結びを願う参拝者が訪れています。とくに若い女性や夫婦での参拝が目立ちます。 - 「初えびす」の賑わい
毎年1月5日に行われる「初えびす」では、上知我麻神社・下知我麻神社ともに多くの参拝者で賑わい、福を授かろうとする人々が長蛇の列をなします。
まとめ
下知我麻神社は、熱田神宮の摂社の中でも女性や夫婦に深く信仰されてきた社です。
上知我麻神社が「商売繁盛の神」であるのに対し、下知我麻神社は「安産・縁結びの神」として、参拝者の願いを受け止めてきました。
熱田神宮を訪れる際には、西門から入り、両社を合わせて参拝するのがおすすめです。尾張の歴史を感じながら、商売繁盛と家庭円満、両方のご利益をいただけるかもしれません。
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