◆はじめに
香川県高松市一宮町に鎮座する「田村神社(たむらじんじゃ)」は、古くから**讃岐国一之宮(さぬきのくに いちのみや)**として厚く崇敬される名社です。
地元では「一宮さん」の愛称で親しまれ、香川県内外から年間を通して多くの参拝者が訪れます。
田村神社は、農業・開運・厄除け・金運など、あらゆるご利益をもたらす“万能の神社”として知られ、
境内にはユニークな見どころも多く、観光やパワースポット巡りにも人気の高い神社です。
◆神社の概要
- 名称:田村神社(たむらじんじゃ)
- 鎮座地:香川県高松市一宮町286
- 社格:旧国幣中社・讃岐国一之宮・延喜式内社
- 御祭神:
- 倭迹迹日百襲姫命(やまとととひももそひめのみこと)
- 五十狭芹彦命(いさせりひこのみこと/吉備津彦命)
- 猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)
- 天隠山命(あめのかぐやまのみこと)
- 天五田根命(あめのいたねのみこと)
 
- 創建:神功皇后の時代(約1800年前)と伝わる
◆田村神社の起源と歴史
田村神社の創建は非常に古く、神功皇后が三韓征伐の帰途に香川へ立ち寄り、国土の守護神を祀ったのが始まりと伝えられます。
奈良時代にはすでに「讃岐国一之宮」とされ、朝廷や武家から篤い崇敬を受けました。
平安時代の『延喜式神名帳』にもその名が記されており、式内社としての格式を持つ由緒ある神社です。
また、江戸時代には高松藩主・松平家が藩の守護神として社殿を修造し、藩政の安泰を祈願したといわれています。
◆御祭神の由来とご利益
◇倭迹迹日百襲姫命(やまとととひももそひめのみこと)
神武天皇の后神であり、強い霊力を持つ巫女的存在の神。
「田村大神」とも呼ばれ、厄除け・開運・縁結びの神として信仰されています。
◇五十狭芹彦命(いさせりひこのみこと/吉備津彦命)
大和朝廷の命により四国平定を成し遂げた英雄神。
「鬼退治伝説」のモデルともいわれ、勝運・武運・災難除けのご利益があります。
◇猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)
天孫降臨の際に道案内をした神であり、交通安全・導きの神として知られます。
◇天隠山命・天五田根命
土地と農耕を司る神々であり、五穀豊穣・商売繁盛・金運上昇のご利益を授けてくださいます。
◆田村神社のご利益
田村神社は、御祭神の多様な性格から次のような幅広いご利益があるといわれています。
- 🧭 厄除け・方位除け
- 💰 金運上昇・商売繁盛
- 🌾 五穀豊穣・豊作祈願
- 💞 縁結び・家庭円満
- 🚗 交通安全・旅行安全
- 🏆 勝運・出世運・開運
地元では「何でも願いが叶う一宮さん」として親しまれています。
◆見どころ
◇壮麗な本殿と拝殿
本殿は江戸時代中期の再建で、見事な彫刻と重厚な檜皮葺の屋根が印象的です。
境内の広さも四国屈指で、堂々たる風格を感じさせます。
◇「七福神めぐり」
境内には七福神を祀る社があり、七福神を順に巡ることで福徳円満・商売繁盛のご利益があるとされています。
それぞれの社に異なるご神像が祀られており、楽しく参拝できます。
◇「招福の砂」
神社の名物のひとつが「招福の砂」。
境内の「砂守授与所」でいただける砂を家の敷地や財布に撒くと、福を呼び込むといわれています。
◇「田村大神縁起館」
境内には、田村神社の歴史や祭礼、古代の出土品などを展示する資料館「田村大神縁起館」があり、
讃岐の歴史と信仰を学ぶことができます。
◇「金運の龍神」
社務所近くには「金運の龍神」が祀られており、水をかけて祈ると財運が上昇すると言われています。
香川県屈指の“金運パワースポット”として有名です。
◆年中行事
- 春季例大祭(4月10日):讃岐一宮最大の祭礼。神輿や稚児行列で賑わいます。
- 夏越祭(6月30日):茅の輪くぐりで厄を祓い、無病息災を祈願。
- 新嘗祭(11月23日):秋の実りに感謝する祭典。
- 初詣(1月1日~3日):香川県内有数の初詣スポットとして多くの参拝客で賑わいます。
◆アクセス情報
- 所在地:香川県高松市一宮町286
- アクセス:
 ・JR高松駅から車で約25分
 ・ことでん琴平線「一宮駅」から徒歩約10分
- 駐車場:あり(無料・約200台)
◆まとめ
田村神社は、古代から讃岐国を見守り続けてきた由緒正しき一之宮であり、
そのご利益は厄除けから金運、縁結びまであらゆる願いを包み込む万能の神社です。
境内には七福神や龍神、水神など多様な神々が共に祀られ、訪れるたびに新しい発見があります。
香川を訪れた際には、ぜひ「一宮さん」で心を清め、運気を上昇させてみてください。
神々が宿る穏やかな空気に包まれ、参拝後は自然と心が軽くなるはずです。
 
  
  
  
  
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