神社の社格、位について

 神社を参拝する際に、「一宮」「式内社」と書かれているのを見たことがある方
もいると思いますが、実はこれは神社の位で、わかりやすく説明すれば神社の順
位、ランクを表すものになります。
 現代社格は廃止され、社格の定義はなくなっているが、格式をわかりやすくするた
めに旧社格として表記されることがある
 神社の格式を示す社格制度は時代により名称や区分が変わることもあり、ここでは
時代による社格の違いを分かりやすく解説していきます。

 全国の神社には、どの神社も社格というものが与えらえていて、社格制度の起
源は古く平安時代に定められ、その後中世、近代とその都度社格の規定は変化してい
きました。
 今回は社格についてその知識を深堀していきましょう。

社格制度(古代、中世、近代)

古代社格制度

 古く平安時代には大宝律令に規定された社格制度で、延喜式神名帳に名前が書かれた神
社を「式内社」当時記載されなかった神社を式外社と区別し、式内社は格式の高い神社と
してその信仰を集めることとなったそうです。
 式内社は官社とも呼ばれ、神祇官から幣帛を受け取る神社を官幣社、国史から幣帛を受
ける神社を国弊社と区別し、そのうち格式を付け大社、小社として区別したそうです。
 ちなみに伊勢神宮は当時から別格の神社として定義されていました。

中世社格制度(一宮制度)

 中世になって始まったのが、神社の一宮制度です。
 当時の令制国により統治され、愛知は尾張國と三河國に分かれていました。
 一宮制度は國に対して、最も位が高い神社を一宮とし、国司が赴国した際
に参拝することが決められていました。
 全ての國には一宮が制定され、国によっては二宮、三宮を定めている国もあります。

近代社格制度

 明治時代になると、古代社格制度の延喜式神名帳を参考にした近代社格制度が整え
られた。
 ここでは神社を神祇官が祀る官社と区別し、更に官社を官弊社、国弊社、別格官弊社
に区別した。
 また神祇官ではなく地方官が祀る神社を諸社とし、これらを府・県社、郷社、村社、
無格社とした。
 現代は神社の社格は廃止され、旧社格として定義される。

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