【熱田神宮の七楠】境内を守り続ける御神木の姿

 名古屋市熱田区に鎮座する熱田神宮は、三種の神器のひとつ「草薙剣」を祀る日本屈指の古社となっています。
 熱田神宮の境内には大きな楠(くすのき)の樹木が7本植えられているという伝説があります。
 その楠を総称して「熱田の七楠(ななくす)」と呼び、一般公開されている楠は神宮の御神木として人々の崇敬を集めてきました。
 しかし一般参拝者が見ることができるのは7本のうち3本しかなく、残りの4本は立ち入りのできない場所にあるため、普段は残念ながら見ることがでません。
 今回は、この「熱田の七楠」についてご紹介します。

熱田神宮と楠の関わり

 楠は常緑の巨木で、樹齢千年を超えることもあります。古来より「神が宿る木」とされ、熱田神宮でも御神木として大切に守られてきました。特に境内には七本の大楠が「熱田の七楠」として伝わり、参拝者の信仰を集めています。
 またこの楠は、弘法大師空海お手植えの楠ともいわれており、御神木として熱田神宮を代表するシンボルにもなっています。


熱田の七楠の場所と特徴

 現在、七楠の全ての正確な位置や詳細は神宮公式に明らかにされているわけではなく、一部は非公開・詳細不明とされています。
 今回は現在、確認できる範囲で楠の場所をまとめました。

①御神木 3番目に幹が太い楠です。(高さ20.5m・幹の直径7.5m)

 熱田神宮のご神木は本殿に行くまでにある3番目に大きい楠、手水社のすぐ北側で見ることができます。
 熱田神宮の中で最も有名な大クスで熱田神宮の御神木でもあります。
 樹高20メートル以上、樹齢は2000年とも言われ、根本付近が大きく膨らんでいます。 
 滅多に見ることができませんがこの大楠には蛇が数匹(白蛇も)住みついており、神様の化身として祀られ,大楠の根元にある祠には卵が御供えしてあります。
 運が良ければ大楠で蛇を見かけることができ、蛇を見ると金運を授かることができると言われ、携帯の待ち受けにされる方も多いと言います。
 ※大楠周辺には親切なおじいさんがいて白蛇について教えてくれることがあります。
  大変勉強になるので、積極的に話しかけてみましょう。

②清水社脇道にある大楠 2番目に幹が太い楠です。(高さ23m・幹の直径7.82m)

 清水社にいくまでの脇道にある大楠、境内二番目の大きさだそうです。

③信長塀側にある大楠 5番目に幹が太い楠です。(高さ28.5m・幹の直径5.4m)

④勅使館北側(※立入禁止区間)最大 高さ33m・幹の直径8.67m

場所:結婚式場内

熱田神宮の結婚式場の中にあると言われています。
もし熱田神宮で式を挙げるのであれば、ぜひ見てみたいものです。

⑤神宮会館北西角 (※立入禁止区間)4番目に幹が太い楠です。(高さ34.5m・幹の直径5.95m)

立ち入り禁止エリアのため、情報はありません。
すみません

⑥第三鳥居西 (※立入禁止区間)

  • 立ち入り禁止エリアのため、情報がありませんでした。

⑦御田神社社殿北側 (※立入禁止区間)

最後に紹介する大楠はもうすでに枯れ果てて生きていない楠です。しかし、もしまだ枯れていなかったら一番幹が太い巨大な楠なのです。その幹の太さは今は不明ですが、昭和26年のときは10.3mだったそうです。


七楠を巡る際の注意点

  • 七本すべてを一般参拝で確認できるわけではありません。
  • 特に本宮裏や非公開区域にある楠は立ち入りが制限されており、場所や樹齢なども公開されていません。
  • そのため「熱田の七楠」は伝承として知られるものの、全貌を参拝者が直接目にすることは難しいのが実情です。

まとめ

「熱田の七楠」は、熱田神宮を守護する御神木として古くから人々に崇敬されてきました。しかし、その全貌は必ずしも明らかになっておらず、公開されているのは一部のみです。詳細不明の部分もまた、神域としての神秘性をより高めています。

熱田神宮を訪れた際は、境内にそびえる大楠の存在感をじっくりと感じ、悠久の時を超えて生き続ける御神木に心を寄せてみてはいかがでしょうか。

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