【参拝に行く前に】桃の節句(ひな祭り)とは?由来・意味・神社との関わりまでわかりやすく解説

 3月3日に祝われる「桃の節句」。
 女の子の健やかな成長と幸せを願う日として、いまも多くの家庭で大切にされている伝統行事です。

「なぜ桃の節句と呼ばれるの?」「ひな人形にはどんな意味がある?」「神社でも祈願するの?」
という疑問に答えつつ、由来・行事の意味・飾り方・食べ物などをわかりやすく解説します。


■ 桃の節句とは

 桃の節句は、女の子の成長・健康・良縁を祈る日本の伝統行事です。
「ひな祭り」とも呼ばれ、ひな人形を飾り、家族で女児の健やかな未来を祝います。

現代では可愛らしいイメージが強いですが、その背景には

  • 身のけがれを祓う「厄除け」の信仰
  • 生命力の象徴である「桃」の力
    が深く関わっています。

■ 桃の節句はいつ?

 毎年 3月3日 に行われます。
 古来の季節の節目「五節句」の一つで、春の訪れを感じる行事です。

● 五節句のひとつ「上巳(じょうし)の節句)

 桃の節句の正式名称は**「上巳の節句」**。
 旧暦3月3日頃は桃の花が咲く時期であるため、「桃の節句」と呼ばれるようになりました。


■ ひな祭りはどこから生まれた?(由来)

● ① 厄除けの風習「流し雛」

 古代日本では、紙や藁で作った人形(ひとがた)に
 自分の災い・病を移し、川に流すことで祓う
という風習がありました。

 これが人形(ひな人形)の原型となったといわれています。

● ② 平安時代の女児の遊び「ひいな遊び」

 宮中で行われていた「ひいな遊び」(人形遊び)が結びつき、
 厄除けの人形文化と融合。
 それが現在の華やかな雛飾りへと発展していきました。

● ③ 桃の霊力

 桃は古代中国で「不老長寿」「魔除け」の象徴とされ、日本にも伝わりました。
 桃の節句の「桃」には、
 女の子を守る力・邪気を祓う力
が込められています。


■ 神社と桃の節句

近年は、

  • 初宮参り
  • 七五三
    と同じように、桃の節句に合わせて神社で成長祈願を受ける家庭も増えています。

● 神社でのお祝い

神社では

  • 末永い成長
  • 健康祈願
  • 良縁祈願
    などを目的に御祈祷を受けられます。

特に、女の子を守る神様を祀る神社では季節行事に関連した祈願が行われることもあります。


■ ひな人形を飾る意味

 ひな人形は「身代わり」の意味を持つ厄除けの人形です。

● ひな人形が象徴するもの

  • 災いを引き受ける「お守り」
  • 将来の幸せや良縁
  • 清らかな成長を見守る存在

そのため、ひな祭りを過ぎたら早めに片付ける風習がありますが、
これは「厄を溜め込まず、きれいな状態にしておく」という意味が大きく、
“片付けが遅れると嫁に行き遅れる”という迷信とは別の話です。


■ ひな祭りの食べ物と意味

 桃の節句では、以下のような食べ物が用意されます。

食べ物意味
ちらし寿司家族繁栄・めでたさの象徴
ハマグリのお吸い物貝殻がぴったり合う → 良縁・夫婦円満
菱餅(緑・白・桃)健康・清浄・魔除け
ひなあられ四季を表し「一年健康に」
白酒(甘酒)邪気払い(子どもは甘酒でOK)

どれも子どもの幸せを願う縁起の良い食べ物です。


■ 桃の節句の基本的な過ごし方

  1. ひな人形を飾る(2月中旬〜が一般的)
  2. 家族でお祝い料理を囲む
  3. 写真を撮って成長を記録
  4. 神社で祈願を受ける家庭も
  5. 節句後は人形を大切に片付ける

■ 桃の節句のポイント(準備のコツ)

  • ひな人形は早めに飾って楽しむ
  • 当日は赤ちゃんの負担にならない範囲で
  • 小さなお祝いでもOK(形式にこだわらない)
  • 写真はひな人形と一緒に撮ると成長記録に残る
  • 神社で祈祷する場合は事前に予約がおすすめ

■ まとめ

 桃の節句は、
「女の子の成長と幸せを祈る」
という、心温まる伝統行事です。

 ひな人形には「厄除け」の意味があり、桃の花には「子どもを守る力」があるとされ、
古来の祈りや願いが受け継がれています。

 家庭でのささやかなお祝いはもちろん、神社での成長祈願を合わせれば、より節目がしっかりと刻まれ、子どもの人生の最初の思い出として美しく残るはずです。

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