年末からお正月にかけて行うこと完全ガイド
― 神様を迎えるための「時間の流れ」を知る ―
はじめに
年末年始は、単なる「休暇」や「イベントの多い時期」ではありません。
日本人にとってこの期間は、年神様(としがみさま)を迎え、一年の穢れを祓い、新たな命と運を授かるための神聖な時間です。
神社への初詣も、この一連の流れの中の最終段階にすぎません。
本記事では、12月中旬〜1月7日頃までを対象に、
「いつ・何を・なぜ行うのか」を日付別に詳しく解説します。
■ 12月13日頃|正月事始め(しょうがつことはじめ)
行うこと
- 正月準備を始める
- 煤払い(すすはらい)の計画
- 正月飾り・餅・神棚用品の準備開始
意味・由来
この日は、もともと宮中で正月準備を始めた日に由来します。
神道的には、
「年神様を迎えるための“心と空間の切り替え”が始まる日」
とされます。
この日以降に正月準備を始めるのが本来の作法です。
■ 12月20日頃〜28日|煤払い・大掃除
行うこと
- 家全体の大掃除
- 神棚・仏壇の清掃
- 不要な物の処分
意味・由来
煤払いは、単なる掃除ではなく、
一年の穢れ(けがれ)を祓う神事的行為です。
特に重要なのは以下の考え方です。
- 穢れが残った家には年神様は宿らない
- 掃除=神様を迎えるための禊(みそぎ)
注意点
- 29日は「二重苦」「苦待つ」として避ける
- 31日は「一夜飾り」になるため掃除・飾り付けは避ける
■ 12月26日〜28日|正月飾りを飾る
行うこと
- 門松
- 注連縄(しめなわ)
- 輪飾り
- 鏡餅の準備(飾るのはもう少し後)
なぜこの時期なのか
正月飾りは、
「ここは神様を迎える清浄な場所です」
という結界・目印の役割を果たします。
避けるべき日
- 12月29日:苦を待つ
- 12月31日:一夜飾り(神様に失礼)
最も良いのは
👉 12月28日(末広がりの八)
■ 12月30日|餅つき・鏡餅作り
行うこと
- 餅つき
- 鏡餅を整える
意味・由来
餅は「望月(もちづき)」に由来し、
- 満ちる
- 生命力
- 魂(たま)の象徴
とされます。
鏡餅は
**年神様の依代(よりしろ)**であり、
供えた後は「神様が宿る」と考えられます。
■ 12月31日|大晦日(おおみそか)
行うこと
- 年越しそば
- 除夜の鐘
- 年越しの祈り
年越しそばの意味
- 細く長く生きる
- 一年の厄を断ち切る
除夜の鐘
108回の鐘は、
- 人間の煩悩を祓う数
**年をまたぐ行為そのものが「浄化」**です。
■ 1月1日|元日(がんじつ)
行うこと
- 神棚・仏壇へのお供え
- 若水を汲む
- 初詣(または後日)
年神様を迎える日
元日は、
年神様が各家庭に降臨する日
です。
本来は、
- 元日は家で静かに過ごす
- 神様をもてなす日
とされていました。
■ 1月2日|書初め・年始回り
行うこと
- 書初め
- 親族・近所への挨拶
意味
書初めは、
- 言霊を一年に定着させる行為
「書いた言葉が一年を方向づける」と考えられていました。
■ 1月3日|初詣の佳日
なぜ3日なのか
- 年神様がまだ滞在している期間
- 人の動きが落ち着く
神社参拝としては、
元日よりも本来は理にかなった日とも言えます。
■ 1月7日|松の内の終わり・七草粥
行うこと
- 正月飾りを外す
- 七草粥を食べる
松の内とは
- 年神様が滞在する期間
関東:1月7日
関西:1月15日
七草粥の意味
- 正月の食べ過ぎを整える
- 若菜の生命力を取り入れる
■ 神社参拝は「点」ではなく「流れ」の一部
初詣は、
- 正月準備
- 清め
- 神迎え
という一連の流れの最終段階です。
この流れを理解した上で参拝すると、
- 祝詞の意味が分かる
- 境内の空気の感じ方が変わる
- 神様との距離が縮まる
という体験につながります。
■ まとめ|参拝前に知っておきたいポイント
- 年末年始は「神様を迎える時間」
- 日付ごとに意味のある行為がある
- 正月飾り・掃除・餅・参拝はすべて連動している
- 初詣はゴールではなく「締め」
次に神社へ参拝する際は、
ぜひ「今日という日が、どの流れの中にあるのか」を意識してみてください。
それだけで、参拝は観光から“祈り”へと変わるはずです。

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