【参拝に行く前に】神社で行われる年間行事一覧とその意味

神社では一年を通して、自然・神々・地域の暮らしに根ざしたさまざまな祭礼が行われます。
ここでは、代表的な行事を「時期」と「目的」を一覧表にまとめ、さらにそれぞれの意味を解説します。


■神社の年間行事一覧表

行事名時期目的・意味
歳旦祭(さいたんさい)1月1日年の始めに国家安泰・五穀豊穣・家内安全を祈る
七草祭・春祈祷1月7日前後新年の無病息災、家内安全を祈る
節分祭2月3日頃邪気を祓い、立春からの新しい季節を迎えるため
祈年祭(きねんさい)2月17日頃その年の五穀豊穣・産業繁栄を祈願する国家的儀礼
春祭(例祭)3〜5月気候が安定する春に神恩感謝と地域繁栄を祈る
夏越の大祓(なごしのおおはらえ)6月30日半年の罪・穢れを祓い、後半の無病息災を祈る
七夕祭7月7日裁縫・芸事の上達、星の神への祈り
盂蘭盆祭(お盆の祭)7月〜8月祖霊を迎え供養する(地域により差あり)
風鎮祭・台風除け祭8〜9月強風・災害除けを祈り、農作物の無事を願う
秋祭(収穫祭)9〜11月実りへの感謝と来年の豊穣を祈る大切な祭
新嘗祭(にいなめさい)11月23日天皇が新穀を神々に捧げ、自らも頂き感謝する重要祭儀
大祓(おおはらえ)12月31日一年の罪・穢れを祓い、新しい年を迎える準備
除夜祭12月31日年越しに際し神前に感謝し新年の平安を祈る

■【行事ごとの詳細解説】

●1月:新しい年を迎える祭り

●歳旦祭(1月1日)

元日の朝に行われる祭りで、国家安泰・五穀豊穣・家内安全を祈願します。
その年の運勢や地域の繁栄を祈る、最も晴れやかな年始の神事です。

●春祈祷・七草祭(1月7日前後)

新年を健康に過ごすための祈り。七草粥とも関連し、古来より無病息災の行事です。


●2月:季節の変わり目と農耕の準備

●節分祭(2月3日頃)

「季節の分かれ目」に生じる邪気を祓う行事。
豆まき・鬼やらいなど全国で有名な神事です。

●祈年祭(2月17日頃)

国家的な五穀豊穣祈願の祭りで、古事記や日本書紀にも記される由緒ある神事。
秋の「新嘗祭」と対になる重要な神事です。


●春:神様への感謝と新生活の祈り

●春祭(例祭)

多くの神社で春に最も大切な「例祭」が行われます。
神様に一年の感謝をし、地域の安全・発展を祈る中心的行事。


●6月:半年の穢れを祓う

●夏越の大祓(6月30日)

茅の輪くぐりが行われ、半年間の心身の穢れを祓う行事です。
参拝者が最も多い神事のひとつで、夏の厄除けとして親しまれています。


●夏:星の祭、祖霊祭、災害除け

●七夕祭(7月7日)

織姫・彦星にちなみ、芸事や学業の上達を祈ります。

●お盆の祭(7〜8月)

地域により異なりますが、祖霊を迎え供養する行事。

●風鎮祭(8〜9月)

台風シーズンに災害除けを祈る祭りで、農業が盛んな地域で多く行われます。


●秋:収穫への感謝が中心

●秋祭

五穀豊穣への感謝を伝える祭り。
各地で神輿・山車が出る華やかな行事が多いのが特徴です。


●11月:新嘗祭(日本の根幹的な祭儀)

●新嘗祭(11月23日)

その年の収穫に感謝する祭りで、天皇が新穀を天神地祇に供え、自らも食されます。
「働くこと・食べることの尊さ」を象徴する日本の中心的な祭祀です。


●12月:年納めと新年の準備

●年越しの大祓(12月31日)

半年の大祓と同様に罪・穢れを祓い、一年を清らかに締めくくる神事。
「形代(かたしろ)」に自らの穢れを移し、川に流したり焼いたりします。

●除夜祭(12月31日)

除夜に神前へ感謝を捧げ、新年が安らかであるよう祈る祭り。
初詣を控え、神社はこの日から一気に年越しの雰囲気に包まれます。


■まとめ

神社で行われる行事は、単なる年間イベントではなく、
自然の巡り・農耕文化・日本の精神性が深く結びついています。

参拝の際に
「今日はどんな意味を持つ日なのか?」
と知っておくと、神社での時間はより豊かで深いものになります。

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