はじめに
神社に行くと、木の板に願い事が書かれて吊るされている「絵馬(えま)」を目にしますよね。
でも、「どうして馬の絵なの?」「どうやって書けばいいの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、絵馬の意味や歴史、正しい使い方やマナー、そしてちょっとユニークな絵馬文化まで、やさしく解説します!
1.絵馬とは何か?その意味と役割
◆ 絵馬とは
**神社やお寺に奉納する「願いごとの札(絵入りの木の板)」**のこと。
絵馬に願いごとを書き、神様に祈願するために社殿の近くに掛けて奉納します。
◆ なぜ「馬」なのか?
昔、神様への奉納品として実際の馬を献上する風習がありました。
馬は「神の使い」「神聖な動物」とされ、特に雨乞いや豊作祈願などの際に神前に馬を捧げることで祈願を行っていました。
しかし、時代とともに生きた馬を奉納することが難しくなり、馬の絵を描いた板で代用するようになったのが「絵馬」のはじまりです。
2.絵馬の歴史をざっくりと
- 奈良時代〜平安時代:貴族が木の板に馬を描いて奉納
- 鎌倉〜戦国時代:武将たちが戦勝祈願のために絵馬を納める
- 江戸時代:庶民の間でも絵馬文化が広がり、内容も多様に(病気平癒・商売繁盛・合格祈願など)
- 現代:キャラクター絵馬、アニメ絵馬、国際的な絵馬など、形も自由度がアップ!
3.絵馬の基本的な使い方とマナー
◆ 絵馬の入手方法
神社の社務所で、1枚500円〜1000円程度で授与されます。デザインはその神社ごとのオリジナル!
◆ 絵馬の書き方(表と裏の意味)
- 表面:多くは神社の絵や干支などが描かれている(奉納面)
- 裏面:自分の願い事を書く(祈願面)
書くときのポイント:
- 願いごとはできるだけ具体的に
例:○「○○大学に合格できますように」×「頭が良くなりますように」 - 名前や日付を入れる(フルネームでなくてもOK)
- 他人の名前を書くときは慎重に(本人の了承が必要)
◆ 絵馬を掛ける場所
境内に「絵馬掛け」が設置されているので、そこに奉納します。
※持ち帰って自宅に飾っても構いません(特に御守の一種として扱う場合)
4.どんな願いを書いていいの?人気の祈願ジャンル
- 合格祈願(受験、資格試験)
- 恋愛成就・良縁祈願
- 安産祈願・子宝祈願
- 家内安全・健康祈願
- 厄除け・災難除け
- 商売繁盛・事業成功
- スポーツ必勝・芸事上達
神社ごとに得意分野のご利益があるので、目的に合った神社を選ぶのもポイントです。
5.ユニークな絵馬いろいろ
◆ アニメキャラ絵馬
アニメ聖地巡礼の影響で、アニメキャラクターの絵馬が奉納されている神社も。
例:
- 鷲宮神社(埼玉県)―アニメ『らき☆すた』の聖地
- 豊郷小学校旧校舎群(滋賀県)―『けいおん!』ファンの絵馬
◆ 英語・外国語の絵馬
観光客の増加により、英語・中国語・韓国語で願いを書いた絵馬もよく見られます。
◆ お守りとして持ち歩く「ミニ絵馬」
財布やポーチに入る小型サイズも人気です。
6.絵馬に関する素朴なQ&A
Q. 願い事は一つじゃないといけない?
→ 複数書いても構いませんが、一つに絞った方が神様に伝わりやすいという考えもあります。
Q. 絵馬を書いた後に悪いことが起こったら?
→ 絵馬はあくまで「祈り」のかたち。悪いことは神様のせいではありません。
Q. 願いが叶ったらどうすれば?
→ 後日お礼参りに行き、**「御礼の絵馬」**を奉納するのが本来の形。感謝の気持ちを忘れずに。
7.まとめ|絵馬は「願い」と「感謝」を形にする祈りの道具
絵馬は、神様と私たちの“橋渡し”となる、シンプルだけれど深い意味を持つ祈願の道具です。
- 起源は「神様に馬を奉納」する古代の信仰
- 現在は誰でも気軽に願いを書いて奉納できる
- 願いごとは心を込めて、具体的に書くのがポイント
神社を訪れた際には、ぜひ自分の気持ちを一枚の絵馬に込めてみてはいかがでしょうか?
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