【神様図鑑】金山毘古神（かなやまびこのかみ）

**金山毘古神（かなやまびこのかみ）**は、
日本神話に登場する鉱山・金属を司る神であり、
鍛冶、鉱業、金属加工などの守護神として、古代から厚く信仰されてきました。

金属文明を支える力を持つ神として、職人たちにとって非常に重要な存在でもあります。

◆ 基本情報｜金山毘古神とは？

項目	内容
神名	金山毘古神（かなやまびこのかみ）
別名	金山彦神（同音異表記）
神格	鉱山神、金属神、鍛冶神
性別	男神（対になる女神：金山毘売神）
系譜	伊邪那美命が火之迦具土神を産んだ際に現れた神（『古事記』）

金山毘古神は、『古事記』において、
伊邪那美命（いざなみのみこと）が火の神・**火之迦具土神（ひのかぐつちのかみ）**を産んだ際、
その火傷で苦しむ身体から生まれた神の一柱です。

このとき一緒に生まれたのが、女神である金山毘売神（かなやまびめのかみ）。
この二神は対の存在とされ、金属にまつわる信仰の中でとても重要な役割を担っています。

金山毘古神は、その名の通り「金（かな）」すなわち金属や鉱山を象徴する神です。

金山毘古神は古来、鍛冶師・刀匠・鋳物師などにとって特別な神であり、
工房の神棚には金山神を祀る家も少なくありません。

また「金」を象徴する神として、金運向上や財運招福のご利益を求めて参拝されることもあります。

金山毘古神は、
日本の産業・技術・文化を支えてきた「金属の神様」。
現代においても、そのご神徳は広く活かされ、
工業・製造・職人・エンジニアといった多様な分野で信仰が続いています。