〜国生み神話の舞台に鎮座する、淡路のはじまりの地〜
■ おのころ島神社とは
兵庫県南あわじ市に鎮座する**おのころ島神社(自凝島神社)**は、日本神話の「国生み伝説」の舞台として知られる神聖な地です。
古事記や日本書紀によれば、天地開闢ののち、神々の命により伊邪那岐命(いざなぎのみこと)と伊邪那美命(いざなみのみこと)の二柱が天の浮橋に立ち、**天の沼矛(あめのぬぼこ)**で海をかき混ぜて最初に作られた島が「おのころ島(自凝島)」であると伝えられています。
その神話に登場する「おのころ島」こそが、淡路島であるという説が古くから伝わり、この地に建立されたのが現在のおのころ島神社です。
社殿は小高い丘にあり、**「日本の始まりの場所」**として、島全体が聖地のような雰囲気に包まれています。
■ 御祭神
- 伊邪那岐命(いざなぎのみこと)
- 伊邪那美命(いざなみのみこと)
この二柱は日本の国土を生んだ国産みの神、そして天照大神・月読命・須佐之男命といった多くの神々を生んだ神産みの神でもあります。
そのため、縁結び・安産・夫婦円満の神として特に信仰を集めています。
■ 神話と伝承
「おのころ島」とは「自ずから凝り固まってできた島」という意味で、神々が海をかき混ぜた際に滴り落ちた潮が自然に固まって生まれたとされます。
おのころ島神社は、その神話を実際の地として顕現させる「元の国生みの島」とされており、淡路島が「日本のはじまり」と呼ばれる所以です。
また境内には、**国生みの神々が降り立った場所「天の浮橋」**を象徴する場所もあり、神話の世界を体感できる構成になっています。
■ 見どころ
◇ 1. 日本最大級の鳥居
神社のシンボルである高さ21.7mの大鳥居は、淡路島のシーサイドラインを走るとひときわ目立つ存在です。
朱色の大鳥居は、まるで空へと続く門のようにそびえ立ち、神話の舞台へと誘う入口となっています。
◇ 2. 国生みの聖地碑
境内には「国生みの聖地 淡路島」の碑があり、訪れた人々がこの地の歴史的・神話的な重みを感じるスポットです。
◇ 3. 縁結びの絵馬・ハートの石
伊邪那岐命と伊邪那美命が夫婦神であることから、境内にはハート型の石や縁結び絵馬が奉納されており、恋愛成就のパワースポットとしても人気を集めています。
◇ 4. 展望台からの絶景
神社が位置する丘の上からは、南あわじの田園風景や海を一望できます。特に夕暮れ時の眺めは神々しさを感じる美しさです。
■ ご利益
- 縁結び
- 夫婦円満
- 安産祈願
- 家内安全
- 開運招福
伊邪那岐命と伊邪那美命が日本の国土を「生み」、神々を「産んだ」ことから、生命や縁を生む力を授かる神社として篤く信仰されています。
■ アクセス
- 所在地:兵庫県南あわじ市榎列下幡多415
- 交通:
- 神戸淡路鳴門自動車道「西淡三原IC」から車で約10分
- 「淡路島南PA」からも近く、ドライブにも最適なロケーション
- 駐車場:あり(無料)
■ 周辺の見どころ
- 伊弉諾神宮(淡路市多賀):伊邪那岐命を祀る日本最古の神社。おのころ島神社とあわせて「国生み巡り」として参拝するのがおすすめ。
- 慶野松原:淡路島屈指の景勝地。白砂青松と夕陽のコントラストが美しい。
- 淡路ワールドパークONOKORO:家族で楽しめるテーマパーク。「おのころ」の名を冠した人気スポット。
■ まとめ
おのころ島神社は、**「国生み神話の出発点」**として、日本の成り立ちに触れられる特別な場所です。
古代神話の舞台が今なお息づくこの地に立てば、神々の息吹と、国の始まりの神聖な空気を感じることでしょう。
淡路島を訪れるなら、ぜひ足を運びたい「日本の原点」。
神話ロマンあふれるおのころ島神社で、心静かに「はじまりの日本」に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。


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