【神社めぐり】出雲大神宮(京都府亀岡市)“元出雲”とも称される古社 縁結びの名社


京都・嵐山から少し西へ進んだ亀岡市に、
静かで気品のある、しかし非常に重要な古社があります。
それが 出雲大神宮(いずもだいじんぐう)

古くは「元出雲」とも呼ばれ、
山陰の出雲大社に先んじた社格伝承も残る、由緒深い神社です。


御祭神

  • 大国主命(おおくにぬしのみこと)
  • 三穂津姫命(みほつひめのみこと)

“国造りの神”であり、“縁結びの神”としても最上位格の大国主命を祀る神社です。
特に恋愛成就、良縁、家庭円満のご利益で知られています。


由緒・歴史

創建は古く、『延喜式』神名帳にも記載がある式内社。
この地は古来より「出雲神」を祀る中心地の一つで、山陰の出雲大社に比肩する古代の聖地といわれました。

社伝では、この地には大国主命が最初に祀られたという伝承まで残り、
「元出雲」と呼ばれる所以はそこにあります。

社殿背後の山は「御影山」。
この山そのものが神体山で、古代祭祀の痕跡を感じられる静けさと霊威が宿っています。


見どころ

① 本殿の凜とした空気

華やかさよりも、“古代祭祀の延長線で今に残る空気感”が強い。
派手さはないのに、背後の御影山と一体になるような重厚さがある。

② 縁結びの「御神石」

境内には縁結びの「御神石」が置かれており、
この石に赤い紐を結ぶ参拝者が後を絶たない。
インスタ映えで広まったのではなく、元々信仰の根拠がある。

③ 水の力

出雲大神宮は「水」に対する信仰も濃い。
御神水が湧く「真名井の水」は名水として知られ、古代祭祀にも直結する重要な水所。


アクセス

京都府亀岡市千歳町千歳出雲無番地
JR嵯峨野線「亀岡駅」からバスが便利。
京都観光の際、嵐山とセットで巡りやすい立地。


まとめ

出雲大神宮は、
「縁結び」だけでは語れない、深い古層を持つ神社です。

  • 大国主命を最古に祀った伝承
  • 神体山を背後に置く古代祭祀の形
  • 水の信仰と縁結びの根源

京都観光の喧騒から少し離れるだけで、時代をさらに数千年前へ戻れるような場所。
**“出雲信仰の原点”**に触れられる神社として、じっくり参拝したい聖地です。

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