
高牟神社(たかむじんじゃ)とは

愛知県名古屋市千種区今池に鎮座する 高牟神社(たかむじんじゃ) は、古墳時代の創建とも伝わる歴史ある神社です。
西暦130から190年頃にはすでにあったとされる古社で、第13代成務天皇の頃に鎮座されたそうです。
地元では「若返りの水」と呼ばれる湧水が湧き出す神社として親しまれ、健康長寿や縁結びを願う参拝者で賑わいます。
名古屋市営地下鉄「今池駅」から徒歩すぐという好立地にあり、都会の真ん中にひっそりと佇む癒しの空間です。

高牟神社は延喜式にも記される歴史ある古社で、物部氏に関わりのある神社として、信仰を集めています。
かつては尾張物部氏の武器を収めた倉庫が後にこの高牟神社となったと伝えられています。
高牟神社の「牟」も鉾と同意で、武器を収めたことから高牟とされたそうです。
御祭神
高牟神社の御祭神は次の三柱です。
- 高皇産霊神(たかみむすびのかみ)
天地開闢の際に出現した造化三神の一柱で、生成・発展・結びの力を司る神様。 - 神皇産霊神(かみむすびのかみ)
高皇産霊神と対をなす神で、命を生み育む働きを持つ神様。 - 応神天皇(おうじんてんのう)
戦いの神とされ勝ち運、出世開運、厄除け、家運隆昌、国家鎮護でもあります。
これらの神々が祀られていることから、勝負事 のご利益があるとされています。
当初は高皇産霊神と神皇産霊神の二柱が祀られ、のちに応神天皇が祀られるようになったそうです。
神様についてのブログ記事は下のリンクを参照してください。
御由緒

摂社・末社
北野天神社 ※菅原道真

高牟龍神社


秋葉社 ※火之迦具土神

祖霊社

徳義稲荷社

摂社・末社
多賀社、金刀比羅社、厳島社、神明社、白山社、津島社

高牟神社の歴史
創建は定かではありませんが、古代からこの地に鎮座していたとされ、延喜式神名帳(10世紀に編纂された神社名簿)にも記載される式内社です。
江戸時代には「今池明神」と呼ばれ、湧き出る清水とともに地域の人々に厚く信仰されてきました。
見どころ
1. 恋の水(古井の霊水)



境内にある「古井(こい)の清水」は、古来より枯れることのない霊水として知られています。
この水を飲むと 「若返り」や「長寿」 のご利益があると伝えられ、参拝者に人気のスポットです。ペットボトルを持参して水を汲む人の姿も見られます。
応神天皇の祝水として産湯にこの霊泉水を献上したとも伝えれらています。
恋の三社めぐり
恋の三社めぐりについては別の記事でまとめましたので、気になる方はチェックしてみてください。
2. 勝負事の御神徳
御祭神に応神天皇を祀ることから、特に 勝負事のパワースポット として有名です。古くから戦国時代の大名にひいきされており、徳川家康等の大名も当社を参拝したとされています。
3. 都会の中の静寂
地下鉄今池駅からすぐの場所にありながら、境内は緑豊かで厳かな雰囲気。都会の喧騒を忘れて心静かにお参りできるのも高牟神社の魅力です。
岸信介の社号額

社号を示す額には岸信介書とはっきり書かれています。
岸信介は安倍前総理の祖父にあたる人物となります。
アクセス
- 所在地:愛知県名古屋市千種区今池1丁目4-18
- 交通:地下鉄東山線・桜通線「今池駅」9番出口から徒歩すぐ
まとめ
高牟神社は、
- 古代から続く歴史ある式内社
- 勝負事のご利益
- 「若返りの水」と呼ばれる清水
といった魅力を持つ、名古屋市内でも特に親しまれている神社です。
今池という便利な場所にありながら、境内は心を落ち着ける静けさに包まれています。名古屋観光や日常の合間に、ぜひ一度立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
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