広島県は、瀬戸内海に浮かぶ厳島神社(安芸の宮島)に代表される、海との関わりが深い地域です。また、古代の神武天皇御東征ゆかりの地や、藩主の信仰を集めた総鎮守など、多岐にわたる由緒を持つ神社が点在しています。
ここでは、広島県を代表する主要な神社を厳選してご紹介します。
神社名 | 主祭神 | 御由緒(簡記) |
嚴島神社 (いつくしまじんじゃ) | 市杵島姫命(いちきしまひめのみこと) 他 宗像三女神 | 安芸国一宮であり、世界文化遺産。推古天皇元年(593年)に創建されたと伝わる海上に立つ社殿が特徴。平安時代末期に平清盛の庇護のもと現在の姿に修造されました。海上交通、財福、芸能の神として信仰されます。 |
速谷神社 (はやたにじんじゃ) | 飽速玉男命(あきはやたまおのみこと) | 安芸国総鎮守。古代、安芸国を開拓した祖神を祀り、平安時代には厳島神社と並び称された名神大社です。現在は交通安全の神として有名で、車のお祓いを受ける参拝者が多数訪れます。 |
多家神社 (たけじんじゃ) | 神武天皇(主祭神) 応神天皇 他 | 神武天皇御東征の際に、皇居とされた**「埃宮(えのみや)」**の伝承地とされ、神武天皇を主祭神として祀ります。延喜式神名帳にも記された名神大社で、国家安泰、交通・厄難除にご利益があります。 |
広島東照宮 (ひろしまとうしょうぐう) | 徳川家康公(とくがわいえやすこう) | 慶安元年(1648年)、広島藩主浅野光晟公によって、広島城の鬼門(北東)を守る総鎮守として造営されました。開運、出世、厄除けの神として、広島の城下町を見守ってきました。 |
備後国総社 (びんごのくにそうじゃ) | 大己貴命(おおなむちのみこと) 須佐之男命(すさのおのみこと) 他 備後国内の諸神 | 備後国一宮を称する古社。備後国内の**全ての神社の神々**(約128社)を合祀しており、一度の参拝で備後一国すべての神様に参拝したのと同じご利益があるとされます。 |
海の信仰と歴史の舞台
厳島神社は、潮の満ち引きによってその表情を変える幻想的な景観が最大の魅力です。また、速谷神社は、現代においても人々の生活を支える交通安全の信仰の中心として多くの参拝者を集めています。広島県は、瀬戸内海の穏やかな海と、古代から続く神話のロマンを同時に感じられる場所です。
広島を訪れる際は、古の歴史と現代の信仰が交差する、由緒ある神社を巡ってみてください。
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