今回ご紹介するのは、青森県八戸市鮫町に鎮座する「蕪嶋神社(かぶしまじんじゃ)」。
ウミネコの繁殖地として全国的に非常に有名で、三陸沿岸の大自然と信仰が共に息づく唯一無二の神社です。神社背後に広がる太平洋の大海原と、無数のウミネコの営み。この光景はまさに「生命の神域」といえる場所です。
■蕪嶋神社の歴史
創建年代ははっきりとはしていませんが、鎌倉時代以前から信仰があったと考えられています。
室町時代(1443年)には社殿造営の記録が残り、その後も八戸藩主によって庇護されるなど、古くから海の守護神として篤い崇敬を受けてきました。
2015年に原因不明の火災により社殿が全焼しましたが、その後全国からの寄付と地元の熱意によって再建が行われ、2020年に新たな社殿が再び人々を迎える姿となりました。この復興のドラマも含め「地域と共存する神社の象徴」といえる存在です。
■御祭神
- 市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)
(宗像三女神の一柱。弁財天としても親しまれる神)
海の神、芸能の神、財運の神としての信仰があり、
“株が上がる=蕪(かぶ)が上がる” という語呂から、近年は「株上昇」「金運上昇」の聖地としても参拝者が増えています。
■見どころ
●ウミネコの聖地
蕪島は国天然記念物「ウミネコ繁殖地」。
毎年2〜8月頃には数万羽ものウミネコが飛来し、まさに生命の躍動を間近で体感できます。
※繁殖期は「上空注意」。フン対策で傘必須で有名。
●海とともにある社殿
再建された社殿は明るく、海の青とのコントラストが非常に美しい。
階段を登るごとに海面が広がり、日本でも非常に珍しい「海の上の神社」体験が味わえます。
●金運上昇のお守りが有名
蕪=株 にかけた金運系の授与品が特に人気。
証券投資、商売繁昌、勝負運祈願で訪れる参拝者も多い神社です。(※全国投資家の間では密かに有名)
■例祭
例大祭は8月。
八戸の海と夏を象徴する神事として受け継がれています。
■アクセス
- JR八戸線「鮫駅」から徒歩約15分
- 八戸中心部から車で20分前後
八戸観光を組む際は、館鼻岸壁朝市・種差海岸・八戸グルメ(特に海鮮)と合わせると最高の1日プランになります。
■まとめ
蕪嶋神社は「海と共存する神社」の象徴であり、再建の歴史とウミネコの生命力が強く印象に残る神社です。
日本全国を巡っても「この景色と空気感」は他にはありません。
八戸へ訪れる際は、ぜひ海風を感じながらこの社に立ち寄ってみてください。
人と自然と信仰がひとつに重なった、強く記憶に残る神社体験が待っています。


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