仏教の宗派まとめ|浄土宗・真言宗・曹洞宗の違いを比較

お寺を訪れると「真言宗」や「浄土宗」といった宗派の名前を目にすることがありますよね。
でも「宗派によって何が違うの?」「どれがどんな特徴なの?」と疑問に思った方も多いのではないでしょうか。

この記事では、**代表的な日本仏教の宗派「浄土宗」「真言宗」「曹洞宗」**について、
その教え・修行法・本尊・お経などを比較しながら、わかりやすく解説します。


1. 日本の仏教は「宗派」に分かれている

日本に伝わった仏教は、時代とともに多くの宗派に分かれました。
特に鎌倉時代には、新しい教えや修行法を打ち出す宗派が次々に生まれます。

それぞれの宗派は、

  • 教え(なにを信じるか)
  • 修行(どうやって救われるか)
  • 本尊(どの仏様を拝むか)
  • お経(何を唱えるか)

などに違いがあります。

では、さっそく宗派ごとの特徴を見ていきましょう!


2. 浄土宗(じょうどしゅう)|「南無阿弥陀仏」で救われる

項目内容
開祖法然(ほうねん)
教え念仏を唱えれば、誰でも極楽浄土に往生できる
本尊阿弥陀如来(あみだにょらい)
お経『無量寿経』『阿弥陀経』など
修行法念仏(南無阿弥陀仏)を唱える
特徴出家在家を問わず、万人救済を掲げたシンプルな信仰

浄土宗の最大の特徴は、「ただ念仏をとなえれば、誰でも極楽に行ける」という教え。
法然は、修行や学問が難しい人々にも開かれた仏教を目指しました。

「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」という言葉にすべてが込められています。


3. 真言宗(しんごんしゅう)|密教で悟りを目指す

項目内容
開祖空海(くうかい、弘法大師)
教え仏の真言(マントラ)を使い、即身成仏を目指す
本尊大日如来(だいにちにょらい)
お経『大日経』『金剛頂経』など
修行法真言、印契、護摩、瞑想(密教の儀式)
特徴観想・祈祷を重視する神秘的な密教仏教

**真言宗は「密教」**と呼ばれ、呪文(マントラ)や印を結ぶなど、密やかな儀式を重視します。

「即身成仏(そくしんじょうぶつ)」――つまり、この身のまま仏になれるという教えが特徴です。

四国八十八ヶ所巡礼でも知られる弘法大師・空海の教えです。


4. 曹洞宗(そうとうしゅう)|ただ座る「只管打坐」

項目内容
開祖道元(どうげん)
教え座禅(ただ座ること)によって、日常の中で仏の道を歩む
本尊釈迦如来(しゃかにょらい)
お経『般若心経』『法華経』など
修行法只管打坐(しかんたざ)=ただひたすら座る座禅
特徴修行即仏道。悟りを求めるより、今ここを大切に

曹洞宗の基本は、「ただ座る」こと(只管打坐)
道元は「修行とは特別なことではなく、日々の暮らしそのものが仏道だ」と説きました。

厳しい山寺での修行のイメージがある一方で、シンプルで静かな哲学が現代人にも人気です。


5. 宗派別 早見比較表

宗派名開祖本尊修行法教えの特徴
浄土宗法然阿弥陀如来念仏(南無阿弥陀仏)誰でも救われる
真言宗空海大日如来真言・祈祷・護摩神秘的な密教
曹洞宗道元釈迦如来座禅(只管打坐)日常に仏道を見出す

6. 宗派によってお墓・法事・お葬式も違う?

宗派によって、お経の内容や法要のスタイルが異なるため、
家のお寺(菩提寺)がどの宗派かを知っておくことはとても大切です。

特にお墓の建立やお葬式、年忌法要などでは、
宗派の考え方に沿った作法や読経が行われます。


まとめ|自分に合う教えを知るのも仏教の楽しみ方

日本仏教にはさまざまな宗派があり、それぞれに特色があります。
簡単に言えば、

  • 浄土宗:念仏で救いを願う「やさしい信仰」
  • 真言宗:密教の儀式で悟りを開く「深遠な道」
  • 曹洞宗:座禅で今を生きる「静かな実践哲学」

神社巡りと同じように、お寺も宗派ごとの特色を知ることで、より深く味わうことができます。


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