【神様図鑑】イザナギとイザナミ－日本を生み出した神々の物語

こんにちは。今回は、日本神話に登場する最古の夫婦神、**イザナギ（伊邪那岐命）とイザナミ（伊邪那美命）**についてご紹介します。神社やお寺を訪れる際に、彼らの物語を知っておくと、より深く楽しむことができますよ。

◆ イザナギとイザナミとは？

イザナギとイザナミは、日本神話において「国生み」と「神生み」を行った男女の神で、日本という国や多くの神々の始まりに関わった存在です。

『古事記』や『日本書紀』によると、天の神々の命を受けたイザナギとイザナミは、天の浮橋から矛で海をかき混ぜて、**最初の島「オノゴロ島」**を創造。そこに降り立って夫婦の契りを交わし、日本列島を構成する島々を生み出していきました。

イザナギとイザナミは、日本の島々（大八島）を次々に生み、その後、風や海、山、火などの自然神たちを産んでいきます。

しかし、**火の神「カグツチ（軻遇突智神）」**を産んだ際、イザナミは大やけどを負い、命を落としてしまいます。愛する妻を失ったイザナギは、絶望のあまり黄泉の国へと彼女を追っていきます。

この場面は**「黄泉の国の物語」**として有名で、イザナギが禁を破ってイザナミの変わり果てた姿を見てしまうことで、二人は永遠に別れることとなります。

黄泉の国から戻ったイザナギは、身の穢れを祓うために禊（みそぎ）を行います。このときに生まれたのが、日本神話でも特に重要な三柱の神、

彼らはのちの神話で活躍し、多くの神社の主祭神として祀られることになります。

イザナギとイザナミは、全国の神社で祀られていますが、特に有名な神社はこちらです：

日本最古の神社のひとつとされ、**イザナギ命の幽宮（かくれみや）**の地とも伝えられています。荘厳な雰囲気と歴史的背景から、多くの参拝者が訪れる神社です。

こちらはイザナミ命の墓所とされる神社で、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部です。巨石が御神体となっており、神秘的な空気が漂っています。

イザナギとイザナミの神話は、創造・愛・喪失・再生という普遍的なテーマを含んでおり、現代を生きる私たちにも通じるものがあります。

神社を訪れる際、こうした物語を思い出しながら参拝してみてはいかがでしょうか。

イザナギとイザナミは、神話世界においても、そして私たちの心の中でも「はじまり」の象徴です。彼らの物語を知ることで、神社やお寺への参拝がより意味深く、心に残るものとなるでしょう。