【神様図鑑】天武天皇(てんむてんのう)――日本国家の骨格をつくった「改革の天皇」


■どんな人物?

天武天皇は、飛鳥時代後期(7世紀)の天皇で、壬申の乱で勝利し、実力で即位したことで知られています。
古代国家体制を強力に推し進め、日本の基盤づくりを大きく前進させた人物といえるでしょう。

後代の評価も非常に高く、「律令国家の創始者的存在」「古代日本の国家デザイナー」と呼ばれることもあります。

また死後は神として祀られており、神格化された天皇の代表的な存在です。


■天武天皇の功績・特徴

分野内容
政治壬申の乱に勝利し、中央集権国家の基礎を築いた
行政・制度律令の制定準備、官僚制度、戸籍制度の整備
宗教伊勢神宮の制度整備、国家祭祀の確立
歴史編集『古事記』『日本書紀』編纂を開始(日本の国史の原点)
文化天皇と国家、皇統の意味付けの明確化

特に宗教政策では「国家と神祇の一体化」を意識していたとも言われます。
日本の神道史・天皇史において、天武天皇ほど影響を残した人物は多くありません。


■祀られている神社

天香山神社(奈良県橿原市)
飛鳥坐神社(奈良県明日香村)
吉野の各所に関連伝承が存在

他にも天武天皇と縁深い地(特に奈良一帯)には「伝承」「地名」「石碑」が多く残っており、天武天皇巡りは歴史ファンにも人気のテーマになっています。


■まとめ

天武天皇は、神話の世界から歴史の世界へ移り変わる過渡期に現れた、強烈なリーダーでした。
権力を武力で勝ち取り、宗教・政治・歴史・文化の大改革を断行。
その後の「日本の国家像」を作り出したといっても過言ではありません。

そしてその存在は、死後には神として祀られ、人々の敬仰の対象となり、今もなお力強い存在感を放ち続けています。

天武天皇を知ることは、「日本という国のはじまり方」を理解することでもあるのです。

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