青森県と秋田県の県境に広がる神秘の湖「十和田湖」。その湖のほとり、休屋地区に鎮座するのが今回紹介する「十和田神社」です。古代より山岳信仰が色濃く残り、龍神や湖の霊を祀るパワースポットとしても名高い神社。観光で訪れる方も多い場所ですが、ここには非常に古い自然信仰と修験道の歴史が残されています。
十和田神社とは
・所在地:青森県十和田市奥瀬十和田湖休屋
・御祭神:日本武尊・十和田湖の主とされる霊神(青龍権現)
社伝では坂上田村麻呂が創建したとも伝わり、のちに修験道の霊場として栄えました。特に十和田湖には古来より「青龍」が棲むと信じられ、湖そのものが神域と考えられてきました。
十和田湖は日本有数のカルデラ湖。湖底火山とともに霊が宿る「自然そのものへの畏敬」がここには息づいています。
十和田神社の歴史的背景
平安時代頃から山岳信仰・修験道の修行地として名が高くなり、江戸期には「十和田権現」として信仰が全国に波及しました。
中世には入水修行(みずごり)による験比べが伝説に残っており、「湖に命を捧げる修行」にまつわる説話が多数残っています。
十和田湖の信仰は古代から続く「自然神への信仰」が色濃く、神社参拝=山と水への畏敬を学べる場所でもあります。
境内の見どころ
●杉並木の参道
鬱蒼とした森の中を歩く参道はまさに霊域。観光地特有のにぎわいから一歩はいると、空気が変わります。
●願掛けの「占場」
十和田湖の湖畔にあり、昔はここで修験者が入水試練を行った場所。現在でも「縁結び」「勝負事」「人生の転換期」で願掛けの聖地として訪れる方が多いスポットです。
●乙女の像(十和田湖シンボル)
境内から十和田湖畔へ歩いて行くと名所「乙女の像」も至近。十和田神社とセットで回る人が多い定番ルート。
ご利益とご神徳
・勝負運
・人生の転換期に力を与える
・縁結び
・心願成就
「願い事を決意する場所」としての信仰が非常に強い神社で、湖に誓い、神に宣言する「決断の神社」といえます。
アクセス
・JR八戸駅からバス利用(十和田湖行き 約2時間半)
・十和田湖休屋バス停下車すぐ(観光の中心地)
旅のコツ / 周辺観光
十和田湖~奥入瀬渓流はセットで楽しむのがオススメ。
特に紅葉時期は日本随一と言われるほどの絶景エリアになります。
まとめ
十和田神社は「神域=自然の中」に明確に存在するタイプの神社。観光目的で訪れても、その空気感と霊性の強さを誰もが感じる場所です。
十和田湖を訪れる際は、必ず立ち寄ってほしい北日本屈指のパワースポットです。
静寂の森と青龍の湖を味わいながら、ひとつ願いを決めて参拝してみてください。


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