
京都府宮津市、日本三景の一つとして知られる天橋立の南端に佇む名刹が 智恩寺 です。
この寺院は「三人寄れば文殊の知恵」ということわざで知られる 文殊菩薩 を祀る寺として全国的に有名で、奈良県の 安倍文殊院、山形県の 大聖寺 と並び 日本三文殊 の一つに数えられています。
古くから「切戸の文殊(きれとのもんじゅ)」の名で知られ、学業成就や知恵授けの霊場として全国から多くの参拝者が訪れる寺院です。
基本情報
寺院名:智恩寺(ちおんじ)
宗派:臨済宗妙心寺派
住所:京都府宮津市文珠466
電話:0772-22-2553
拝観料:無料
参拝時間
8:00〜17:00(授与所など)
公式サイト
https://www.amanohashidate.jp/lang/en/spots/chionji/
アクセス
京都丹後鉄道 天橋立駅から徒歩約5分。
御本尊

文殊菩薩(もんじゅぼさつ)
文殊菩薩は仏教において 智慧を司る菩薩 とされる存在で、「三人寄れば文殊の知恵」ということわざでも広く知られています。
智恩寺の本尊は獅子に乗った文殊菩薩像で、鎌倉時代の作風と考えられています。
なお、この像は秘仏であり、年間でも限られた日にのみ御開帳されます。
御利益
文殊菩薩は智慧を授ける仏として知られ、以下の御利益があるとされています。
- 学業成就
- 受験合格
- 知恵授け
- 技芸上達
そのため、受験生や資格試験を控えた人々が全国から参拝に訪れます。
日本三文殊

智恩寺は、以下の寺院と並び 日本三文殊 と呼ばれます。
| 寺院 | 所在地 | 通称 |
|---|---|---|
| 智恩寺 | 京都府宮津市 | 切戸の文殊 |
| 安倍文殊院 | 奈良県桜井市 | 安倍の文殊 |
| 大聖寺 | 山形県高畠町 | 亀岡文殊 |
三寺はいずれも文殊菩薩信仰の中心として古くから信仰を集めています。
寺院の由緒

寺伝によれば、智恩寺は 平安時代初期に開かれたと伝えられます。
また、904年(延喜4年)には 醍醐天皇 より「天橋山智恩寺」の寺号を賜ったとされています。
それ以前から文殊菩薩の霊地として知られており、808年には 平城天皇 がこの地を訪れたという記録も残っています。
神話・伝説
智恩寺に伝わる九世戸縁起には次のような伝説が伝わります。
日本神話の神である
- 伊弉諾尊(イザナギ)
- 伊弉冉尊(イザナミ)
が、中国の五台山から文殊菩薩を招き、この地を荒らしていた龍を鎮めたという伝説です。
文殊菩薩は龍を善なる存在へと変え、この地に平和をもたらしたと伝えられています。
寺院の歴史
中世には、智恩寺は天橋立一帯を寺領として支配していました。
そのため、天橋立を訪れる旅人や巡礼者は必ず智恩寺を訪れたといわれています。
江戸時代まで天橋立は寺領でしたが、明治4年の上知令によって国有地となりました。
境内のみどころ
三門(黄金閣)

参道入口にそびえる巨大な山門は「黄金閣」と呼ばれ、丹後地方最大の山門として知られています。宮津市指定文化財にも指定されています。
文殊堂(本堂)

御本尊の文殊菩薩を祀る堂宇。
銅板葺きの屋根を持つ優雅な建築で、智恩寺信仰の中心となる建物です。
多宝塔(重要文化財)

境内に建つ多宝塔は1501年建立。
宮津市最古の木造建築であり、国の重要文化財に指定されています。
塔内には 大日如来 が安置されています。
扇子のおみくじ

境内には松の木にたくさんの扇子が結ばれています。
これは 扇形のおみくじで、智恩寺名物として知られています。
知恵が広がることを願う縁起物とされています。
霊木 文殊


智恵の餅


寺門前には「智恵の餅」と呼ばれる名物和菓子があります。
小豆餡と餅で作られた甘味で、智恩寺参拝の名物として親しまれています。
年中行事
文殊堂えびす祭(1月10日)
新年の商売繁盛と学業成就を祈る祭り。
この日は文殊菩薩の御開帳が行われることもあり、多くの参拝客で賑わいます。
アクセス
鉄道
- 京都丹後鉄道
- 天橋立駅から徒歩約5分
車
- 宮津天橋立ICから約10分
まとめ
智恩寺は、日本三景天橋立の玄関口に位置する歴史ある寺院です。
- 日本三文殊の一つ
- 知恵を授かる文殊菩薩の霊場
- 天橋立と深い関わりを持つ古刹
学業成就を願う参拝だけでなく、天橋立観光の際にもぜひ訪れたい名刹といえるでしょう。
古くから多くの人々が「知恵」を求めて訪れたこの寺は、今もなおその信仰を受け継ぎ、静かに天橋立を見守っています。

コメント