福岡県(旧・筑前国、筑後国)は、古くから朝鮮半島や大陸との交流の窓口であり、日本の政治・経済・文化の重要な拠点でした。ここでは、学問の神様として有名な太宰府天満宮や、博多の活気あふれる祭り文化の中心地である櫛田神社など、多彩な信仰を持つ神社が鎮座しています。
ここでは、福岡県を代表する主要な神社を厳選してご紹介します。
神社名 | 主祭神 | 御由緒(簡記) |
太宰府天満宮 (だざいふてんまんぐう) | 菅原道真公(すがわらのみちざねこう) | 全国天満宮の総本宮。大宰府に左遷され、この地で亡くなった道真公の墓所の上に社殿が建てられました。学問の神様、至誠の神様として全国から篤い信仰を集めています。 |
宗像大社 (むなかたたいしゃ) | 宗像三女神(むなかたさんにょしん) | 「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群として世界遺産に登録されています。沖ノ島(沖津宮)、大島(中津宮)、宗像本土(辺津宮)の三社から成り、**道主貴(みちぬしのむち=道の最高神)**として、交通安全、海上安全、開運の神として信仰されます。 |
筥崎宮 (はこざきぐう) | 応神天皇(おうじんてんのう) 他 | 宇佐、石清水と並ぶ日本三大八幡宮の一つ。元寇の際に**「敵国降伏」の宸筆(天皇の直筆)が下賜され、厄除け・勝運の神として有名。博多の四季を彩る放生会(ほうじょうや)**大祭が知られています。 |
櫛田神社 (くしだじんじゃ) | 大幡主命、天照皇大神、須佐之男命 | 博多の総鎮守として**「お櫛田さん」の愛称で親しまれています。勇壮な祭り「博多祇園山笠」**が奉納される神社であり、不老長寿、商売繁盛の神として、博多っ子の生活に深く根付いています。 |
住吉神社 (すみよしじんじゃ) | 住吉三神(そこつつのをのかみ 他) | 筑前国一之宮であり、**「日本第一住吉宮」**とも称される日本最古級の住吉神社の一つ。伊弉諾大神(いざなぎおおかみ)の禊祓いによって生まれた神々を祀り、心身の清浄、航海安全、災厄除けにご利益があります。 |
学問と祭りの熱気
太宰府天満宮は、梅の季節には飛梅の伝説と共に多くの受験生を迎え、静謐な雰囲気に包まれます。一方、櫛田神社は、毎年7月の博多祇園山笠で最高潮の熱気に包まれ、博多の商人気質を象徴する場所です。
古代からの海の道を守り、時代の節目を支えてきた福岡の神社巡りは、大陸文化と日本文化が交差する歴史の深さを感じさせてくれるでしょう。
コメント