神の種類
国津神
父神
大年神(No.050)
神格
田畑・稲作・農業・五穀豊穣
御子神
大若子神・若年神など
縁の神社
御年神社・各地農業神社
📅 2026年5月17日✍️ 神社めぐり管理人 🗂 神様図鑑シリーズ📖 読了目安:8分

① 名前と出典

正式名称御年神(みとしのかみ)古事記
名前の意味「御(み)」は神聖な・尊いという敬語接頭辞。「年(とし)」は「稲・穀物の実り・収穫」という古語——父神・大年神(おおとしのかみ)の「大(おお)年(とし)」と同語源。全体として「尊い年の恵みの神」——田畑に実る稲・穀物の恵みを直接守護する農業神。父神の大年神が「年の恵み全体」を司るのに対し、御年神は「実際の田畑・稲作の恵み」を具体的に守護する実務的な農業神という役割を担う。
初出文献古事記(712年)中巻。大年神の御子神のリストの中に「御年神」として記録される。古事記は大年神の御子神として御年神・大若子神・若年神・若倭根子神・大山咋神(No.070)など多くの農業・自然に関わる神々を列記しており、御年神はその中でも「年の恵みの直接的な担い手」として位置づけられている。
🌾 注目ポイント:御年神は大年神(No.050)の御子神として「田畑の実りの恵み」を直接守護する農業神です。父神の大年神が「年全体の恵み・歳徳神信仰」という大きな枠組みを担うのに対し、御年神は「稲・麦・野菜など田畑に実る作物の恵み」を具体的に守護する「農業の現場の守護神」として農家から特に信仰されます。春の田植えシーズン・秋の収穫シーズンに農家の方が「今年の豊作を守ってください」と参拝する身近な農業の神です。

② 大年神ファミリー——「年・農業」を担う神々の系譜

祖父神(素戔嗚尊の御子)
大年神
おおとしのかみ|年・農業全体の神(No.050)
御年神(本記事)
御年神
みとしのかみ|田畑の実りの神
兄弟神(大年神の御子)
大山咋神
おおやまくいのかみ|山・酒造(No.070)
御子神(御年神の御子)
大若子神・若年神
おおわくこ・わかとしのかみ|若い年の神

③ 活躍した時代

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農耕文明の始まりから現代——田植えと収穫の両方の節目に守護する農業の神
御年神は農耕文明が始まった古代から現代まで「田畑の実りの守護神」として農家に信仰されてきた。春の田植え(5月頃)と秋の収穫(9〜10月頃)という農業の二大節目に、農家の方が「今年も豊かな実りをください」「豊作の感謝を申し上げます」と参拝する最も身近な農業神のひとり。
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02

祀られる神社

📌 御年神は農村部の小さな田の神社・地域の氏神様として全国各地に祀られています。名古屋近郊では農業が盛んな愛知県・岐阜県の農村部の神社で田の神として祀られていることが多く、「地元の田んぼの近くにある神社の神様=御年神」という理解で参拝できます。
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03

登場する神話・伝説

大年神の御子神——「年の恵みの大神から田畑の実りの神が生まれた」という農業神話の必然
古事記によれば、大年神は多くの妻との間に多数の御子神を産んだ。御年神はその一柱として「年(とし)の恵みの担い手」として誕生した。「大(おお)年神」という偉大な年神の御子として「御(み)年(とし)神」——より身近で具体的な農業の守護者として生まれた——という構造は、「大きな恵みの根源(父・大年神)から個別の田畑の守護(御子・御年神)が生まれる」という日本の農業神話の必然的な展開を示している。「偉大な(おお)年の神の御子が、尊い(み)年の神として農家の田畑を直接守護する」という神話的な役割分担が、日本の農業文化の精神的な根拠となっている。

出典:古事記(中巻)大年神の段
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ご利益

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農業・五穀豊穣
田畑の実りの神として農業・五穀豊穣への最も強いご利益がある。春の田植え祈願・秋の収穫感謝の参拝に縁がある農業の守護神。
🍚
食の恵み・食品業
農業の実りを守る神として食品業・食の恵みへの守護のご利益がある。食品製造・農産物加工業の守護神として。
🌱
成長・育成
植物が育つ恵みを司る神として子どもの成長・人材育成・教育への守護のご利益がある。
📅
年間繁栄・今年一年
「今年の実り」を守る神として年間を通じた繁栄・今年一年の豊かさへの守護のご利益がある。新年の参拝に縁がある。
🏡
家族・家庭の豊かさ
食の恵みで家族を養う神として家族の豊かさ・家庭円満への守護のご利益がある。
🌿
自然・環境の守護
農業の自然の恵みを守る神として環境・自然との共生への守護のご利益がある。
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