神の種類
国津神
父神
大国主命(No.001)
母神
神屋楯比売命(No.078)
別名
御井神(みいのかみ)
神格
木・水・農業・子育て
📅 2026年5月18日✍️ 神社めぐり管理人 🗂 神様図鑑シリーズ📖 読了目安:8分

① 名前と出典

正式名称木俣神(きまたのかみ)古事記
別名御井神(みいのかみ)——「御(み)井(い)」は「神聖な井戸・泉・水」を意味し、水の神・農業水利の守護神という側面を示す別名。古事記
名前の意味「木(き)」は木・樹木。「俣(また)」は「俣・股・分かれ目」——木の幹が二又(または三又)に分かれる部分・割れ目を指す。全体として「木の俣(割れ目)の神」——木の分かれ目・割れ目という自然の形状に宿る神霊を体現した神という意味。「木の俣に置かれて育った」という誕生のエピソードがそのまま神名になっている。
初出文献古事記(712年)中巻。大国主命(No.001)が素戔嗚尊のもとから須勢理毘売命(No.002)を連れて逃げる場面で、「母・神屋楯比売命との子・木俣神を木の俣に置いた」という記述として登場する。
🌳 注目ポイント:木俣神は大国主命(No.001)と神屋楯比売命(No.078)の御子神で、「木の俣(割れ目)に置かれた」という特異な誕生エピソードを持ちます。大国主命が須勢理毘売命と駆け落ちする際、最初の妻・神屋楯比売命との子・木俣神を木の割れ目に置いていったという記述から「捨てられた御子」という印象もありますが、「木の中に置かれた=木の霊力に守護された」という解釈で木の守護神・水の神(御井神)として信仰を集めます。

② 木の俣と御井の神格

🌳「木の俣」と「御井」——木と水を結ぶ二つの神格

木俣神の「木俣(きまた)」と「御井(みい)」という二つの名前は、「木(陸の恵み)と水(井戸・泉の恵み)」という農業に必要な二つの自然の恵みを体現しています。「木の割れ目(俣)に置かれた神」が「水(井・泉)の神」でもあるという神格の組み合わせは、「木が根を張って地下水を引き寄せる」という自然の摂理を神話的に表現したものとも解釈できます。農業において「木の恵み(農具・家材)と水の恵み(農業水利)」は不可分であり、木俣神・御井神という二つの顔がその一体性を示しています。

③ 活躍した時代

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大国主命の試練の時代——木の俣に置かれ・木と水の神として信仰された御子神
父・大国主命の「駆け落ち」という出来事の中で木の俣に置かれた木俣神は、その名の示すとおり「木の霊力に守護された神」として木・農具・水という農業の根幹を守護する神として後世の信仰につながった。
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02

祀られる神社

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登場する神話・伝説

木の俣に置かれた御子——大国主命の「駆け落ち」の場面で生まれた神話
古事記によれば、大国主命が素戔嗚尊の試練(蛇の部屋・百足・蜂の部屋など)を須勢理毘売命の助けで乗り越えた後、「今が好機」と判断して須勢理毘売命を連れて逃げ出した。この「駆け落ち」の出発の際、大国主命は最初の妻・神屋楯比売命との間に産まれた木俣神を「木の俣(木の割れ目・樹洞)」に置いていった。この場面は大国主命の「新しい愛(須勢理毘売命)のために最初の妻との子を残した」という複雑な感情を孕んだ神話として記録されている。「木の俣に置かれた=木の霊力に守護された」という解釈が後の木俣神・御井神への信仰につながった。

出典:古事記(中巻)大国主命の段
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05

ご利益

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木・樹木の守護
「木の俣の神」として木・樹木・森林への守護のご利益がある。大工・林業・木工業の守護神として。
💧
水・井戸・泉の守護
別名・御井神として水・井戸・泉・農業水利への守護のご利益がある。「清らかな水の恵み」の守護神として。
🌾
農業守護
木と水という農業の根幹を司る神として農業・田畑への守護のご利益がある。
👶
子育て・子どもの守護
「置かれた子(木俣神)が木の霊力に守護された」という神話から子育て・子どもの守護へのご利益がある。
🏠
建築・家の基礎
「木の俣(木材の割れ目)」という名前から建築・木造建築・家の基礎への守護のご利益がある。
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逆境からの成長
「置き去りにされた」逆境から「木と水の守護神」になった神として逆境からの成長・再出発へのご利益がある。
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