愛知県稲沢市に鎮座する 尾張大国霊神社(国府宮神社) は、尾張国の総社として知られる由緒ある神社です。境内には本殿を中心に数多くの社殿が建ち並んでいますが、その中でも「六末社」と呼ばれる小さな社は、参拝の際にぜひ訪れていただきたい場所です。
六末社には、それぞれ異なる神々が祀られており、参拝者に多彩なご利益を授けてくれると伝えられています。今回は、この六末社について詳しくご紹介します。
1. 司宮神社(つかさのみやじんじゃ)
- 御祭神:猿田彦神(さるたひこのかみ)
- ご利益:道開き、交通安全、人生の指針
猿田彦神は「道開きの神」として知られ、天孫降臨の際に瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)を導いた神様です。新しいことを始めるとき、人生の進むべき道に迷ったときに力を授けてくれると信じられています。旅行や交通安全の守護神としても篤く信仰されています。
2. 稲荷神社(いなりじんじゃ)
- 御祭神:倉稲魂命(うかのみたまのみこと)
- ご利益:五穀豊穣、商売繁盛
「お稲荷さま」として親しまれる倉稲魂命は、食物の神であり、特に米の神様です。農業の守護はもちろんのこと、商売繁盛や家内安全を願う参拝者からも厚く信仰されています。赤い鳥居が印象的なお社です。
3. 三女社(さんじょしゃ)
- 御祭神:宗像三女神(田心姫命・湍津姫命・市杵島姫命)
- ご利益:海上安全、交通守護、芸能・財運
三女社には、海の女神として知られる宗像三女神が祀られています。古来より海の航海安全を祈る神様ですが、現在では交通安全や旅行守護の神としても広く信仰されています。また、市杵島姫命は弁才天と同一視され、芸能や財運の神としても人気があります。
4. 白山社(はくさんしゃ)
- 御祭神:菊理姫命(くくりひめのみこと)
- ご利益:縁結び、和合、仲裁
白山信仰の中心的な女神である菊理姫命は、日本書紀で唯一「仲裁の神」として登場します。夫婦和合、人間関係の調和、縁結びにご利益があるとされ、訪れる人々に「人と人をつなぐ力」を授けてくださいます。
5. 居森社(いもりしゃ)
- 御祭神:素盞鳴命(すさのおのみこと)
- ご利益:厄除け、病気平癒、力強さ
素盞鳴命は荒ぶる神として知られる一方で、八岐大蛇を退治した英雄神でもあります。その力強さから、災厄を祓い、病を遠ざける守護神として信仰されています。エネルギーを感じたいときに参拝すると良いでしょう。
6. 神明社(しんめいしゃ)
- 御祭神:天照皇大御神(あまてらすおおみかみ)
- ご利益:国家安泰、開運招福、生命力の守護
日本の総氏神である天照大神を祀る神明社。太陽の女神であり、すべての生命を照らす存在です。神明社は全国各地にありますが、国府宮境内の神明社でも、強力なご神徳を授かることができます。
まとめ
国府宮神社の六末社は、それぞれ異なる神様を祀り、参拝者に多彩なご利益を授けてくださいます。
- 道を切り開く猿田彦神
- 五穀豊穣の倉稲魂命
- 海や芸能の守護、宗像三女神
- 縁を結ぶ菊理姫命
- 災厄を祓う素盞鳴命
- 太陽神・天照大神
本殿の参拝に加えて六末社を巡ることで、より幅広いご加護をいただけるはずです。国府宮神社を訪れた際には、ぜひ六末社も丁寧に参拝してみてください。
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